70年代フォークの名曲にのって、頑固一徹に生きる父親を中心に、家族のきずなとこどもたちの自立が、「夕凪の街、桜の国」の名監督の、人間をやさしくみつめる視線から、限りなく暖かく、ていねいに描かれています。
青春時代をフォーク青年として過ごした父親は、利益重視の会社の方針には従わずに、とことん誠実さを貫き通す、人情味あふれる愛すべきオヤジ。煙たがられながらも妻や娘たちに深いところで敬愛されている。オヤジにとっては家族4人がそろっての夕食が最大の楽しみ。だがやがて長女は愛する人のもとへ走り、次女はバンドの夢を追いはじめる。オヤジの心情は悲痛そのもの。だが、実はこれ、かつてかれがとった行動そのものなのだ。あとのネタバレはさけますが。。。
自分もかつては若者だったのが、青春時代はまるで夢のように過ぎて、今父親であることについて、深く考えさせられました。この映画には心豊かに生きてゆくために大切なもの、家族やひととの絆とか、人間としての良心とかが、ごく自然に、ていねいに、詰め込まれているみたいです。笑って、泣けて、そして見終わると、なんとも晴れやかで、人間的なあたたかな気持ちになれる、良品とおもいます。拓郎を知らなくても、これから家族をもたれるかたもふくめてお勧め、多くの方にみてほしい映画です。星文句なしの5つです。