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68 人中、62人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「脅し」を嫌う姿勢に深く共感,
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レビュー対象商品: 結婚がこわい (単行本)
「自分らしく生きたい」と願い、努力している女性たちを、静かに、しかし深く励ます本だ。長い不況で女性の就職状況が悪いうえに、少子化の原因は「個人主義的でワガママな」若い女性の晩婚化・非婚化にあるという、保守派のフェミニズム攻撃も強まっている。女のやるべきことは結婚と出産しかないという『オニババ化する女たち』も出た。本書を導くのは、『オニババ本』への深い怒りである。著者は、結婚の是非云々ではなく、人を「脅す」ことによって動かそうとする、現在強まりつつある風潮を問題にする。結婚という行為には「自分の選択」「納得できる選択」が不可欠だ。「選択の自由」は人間らしい生き方の核をなすものであり、結婚は、美醜、性愛、他者からの評価、相互承認など、人格の深部で複雑にからむデリケートかつ「個人的な」問題だ。だからこそ、「自分で納得し、選び、受け入れること」が重要なのであり、「脅し」は何よりふさわしくない。結婚に悩む人への思想的・政策的「恫喝」を、言葉は穏やかに、しかし断固として拒否する著者の姿勢は清々しい。 「第5章 <ラク>は結婚を変えるか」と「第8章 国策と結婚」は興味深い考察だが、専業主婦に憧れる女子学生の「退行」の捉え方や、優生学的発想と現在の少子化対策を結びつける分析など、やや舌足らずか。
21 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
結婚=幸福,という大前提を疑うこと,
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レビュー対象商品: 結婚がこわい (単行本)
それが事実であるか否かとは関わりなく,結婚=幸福と考えられている。男性に比べて,女性は,結婚さえしていれば幸福であり,結婚していない女性を見下す権利があると考える傾向にある。 《女性には,中身のない「幸福」で補填しなければならないほど,欠けているものがあるのだろうか。あるいは,中身のない「幸福」によって,それを持たない人との差異を確認し安堵しなければならないほど,不全感が強いのだろうか。 残念ながらその要素は否定できないと思う。 それが生物学的な差によるものか,精神分析的な無意識の性差によるものか,あるいは「女性らしさ」という後天的な刷り込みによるものなのかはわからないが,多くの女性には,中身のないもので補填しなければならない欠落感や,人との比較でかろうじて自己確認しなければならないほどの不全感がある。》(167〜168頁) 筆者は,上記のような分析を踏まえて,次のように提言する。 《結婚や出産をするかしないか,が問題なのではなく,そうした人としない人がおかしな罪悪感や劣等感,敗北感を抱き,自分とは違う選択をしたどうしが”仲間割れ”を起こしたり,「私がこうしたかったわけじゃないのに」と選択の責任を親などの他者にかぶせたりする状況,さらにはそこに国家が介入してきて罪悪感などをかき立てるような状況こそが,大きな問題なのだ。 私たちが目指すべきなのは,そういったおかしな感情,競争,社会の圧力からの解法であって,気持ちが本当に自由になれば,そこから後は結婚しようとしまいと,出産しようとしまいと,実は大きな違いはないはずである。そして,結婚した人もしなかった人も関係なく,「ああ,私の人生って充実してる」と満足感や肯定感を持てるはずなのだ。》(227〜228頁) 結婚・出産が女性にとって全てではないし,必ず幸福につながるというわけでもない,という当たり前の事実に,もう一度目を向けさせてくれる本。男性にとっても,結婚・出産ということの意味・価値を改めて考えるきっかけになるのではないかと思う。
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「就職がこわい」と似た論調,
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レビュー対象商品: 結婚がこわい (単行本)
本書は同著者の「就職がこわい」に続いて書かれたものだが、著者は就職しない事と結婚しない事をほぼ同等の問題ととらえている様だ。しかし本書は主に女性の結婚の問題を論じているため、普段冷静な女性である著者が少し感情的になって論理を展開している部分も少しある。そういう部分も含めて、何故結婚しない女性が増えているのかという答えを直球でズバズバと投げ込んで来る様な内容になっており、なるほどと共感させられる部分が多い。特に母子関係の問題を結婚しない理由だとして論じている部分、生活レベルを落とす事に対する恐怖を論じている部分、国の少子化対策のちょっと過激な見通しを述べている部分などは興味深い。また、明確な結論は出していないが、結婚に対する価値観が曖昧で、文句を言う本人ですら何を求めているのかが不明だと指摘している点もなるほどと思う。本書は多くの部分で納得して深く考えさせられ、ごく一部の部分では少し違うのではないかと思ったりさせられる。 進学、就職、結婚などは人生の大きな岐路だ。 そのうち、結婚に対して本書は優れた羅針盤になってくれる。
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