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経済学・哲学草稿 (光文社古典新訳文庫)
 
 

経済学・哲学草稿 (光文社古典新訳文庫) [文庫]

マルクス , 長谷川宏
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

勃興する資本主義の過酷さを鋭く分析・批判し、のちの『経済学批判』『資本論』に結実する経済学的思考。ヘーゲル批判から発し、私有財産の哲学的解明と労働疎外の問題に取り組み、自然との関係、労働の意味を肯定的に捉え直そうとする哲学的思考。この二つの思考が交わるところで生まれた革新的な思想。初期マルクスを代表する重要論文であり、マルクスがマルクスになった記念碑的著作でもある。

内容(「BOOK」データベースより)

勃興する資本主義を鋭く分析・批判し、のちに『資本論』に結実する経済学的思考。そしてヘーゲル批判から発し、労働の意味を肯定的に捉え直そうとする哲学的思考。この二つの思考が交わるところで、青年マルクスは革新的な思想を打ち立てた。

登録情報

  • 文庫: 295ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/6/10)
  • ISBN-10: 4334752063
  • ISBN-13: 978-4334752064
  • 発売日: 2010/6/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 藤崎健一 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
 マルクス26歳時の論考(の下書き)です。

 経済は国民経済学=スミス、ミル、リカードあたりを対象に、哲学は主にヘーゲルを
対象にして、青年マルクスの思考が展開されています。
約170年前に賃金で雇われている人(の労働)は商品であると喝破したり、無神論と
共産主義の結び付きを論じている部分に、後日の大作「資本論」の萌芽を見ることが
できます。

 さて、経済面はまだ多少なりとも例えがあるので分かりますが、哲学部分はヘーゲルや
そこに連なるフォイエルバッハ等の考え方を注釈なしに論じている(草稿なので、知らない人
への説明をどうするか?なんてことは考えなかったのでしょう)ので、その辺の知識がない人
(私もです)にとっては、現代語に訳されているにもかかわらず、哲学独特の意味を知らない
ので、理解に苦しむことが多々ありました。
(特に頻出する「疎外」と「外的」に関しては訳者が解説でフォローしています)

 前述したように後日に結びつく点はここそこで見てとれます。マルクスの思想を探る上では
一読の価値有りと考えます。
このレビューは参考になりましたか?
By θ トップ1000レビュアー
マルクスの初期の思考のメモをまとめた著作。
彼の思考過程を追えるし、なかなか重要な著作らしいのだが、いかんせん草稿ということもあってなかなかキツイ。

明らかに途中で終わっているものもあるし、逆に初めの方がなくなっているものもある。
全体としてもまとまっているわけではなく、他の著作の抜粋ばかりの章もある。

しかし一方で、疎外論や物神化、史的唯物論といった考え方(の少なくとも端緒)は本書でしっかりと展開されている。
それゆえ、マルクスの思想を理解する上での重要著作であることは間違いないであろう。

いろいろなマルクスの著作で周辺を固めながら読まないとなかなか大変である。
このレビューは参考になりましたか?
17 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この“古典的”な草稿に就いて、いまさら★いくつでもあるまいが、経済学と哲学の交叉・交流するところから分析された資本主義経済とその下の人間存在に関する指摘は、明快にして示唆に富む。
80年代末に社会人になってみて、その20数年後に『経哲草稿』が新訳で刊行されるなどと一体想像し得たか?

複雑な人間社会、経済社会を公式に当てはめるような単純な視点から裁断することには、常に警戒しなければならないが、理解し得る現象を市場だの見えざる手だのの絶対肯定の不作為に委ねることも厳に慎まねばならない。

<労働者は物質的な生活手段を得るために苦闘しなければならないだけでなく、働き口を得るために、つまり、自分の活動を実現する可能性ないし手段を得るために、苦闘しなければならない>(1.賃金)

このあとに考察される産業と労働のあり方自体には、現在の特異性が本書の分析を時代遅れのものにさせてしまっていると感じられる部分がないこともない。事実そう見える点もあろうが、“時代遅れ”と“古典的”は実は相容れないのだ。

古典的著作と言えども、時代制約を免れることは難しいとはよく言われるところで、これまた事実でもあろう。時代制約を免れる著作なり、思想なりはないと言ってもよい。
しかし、古典的思想は決して時代遅れには該当しない。そのなかに凝縮されたエッセンスなり、方法なりが次代へ受け継がれているからだ。『経哲草稿』では、その直近の例としてマラッツィの『資本と言語』が挙げられよう。それは『草稿』の変奏曲でもあろうが、提示主題は一貫している。そういう書物を古典的と言うのだ。
新しい現実が、この今も、次の今にも続々と押し寄せてくるなかで、様々な現象が行き来する。古典的著作とは、その現象に必ず何らかの光を当ててくれる。時代遅れの思想は、単に新しい現象に何ら関係しない。
いや、実はそもそもいかなる現象にも関係のない、呟きとやらに過ぎないのではないか?
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