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ただ、論理は明快だが宮沢喜一元首相もそうだったようにアメリカ留学を経て対米交渉を得意とした大蔵省エリートには常にアメリカに対抗する日本の地位という意識がDNAとしてあるのかも知れないと想像する。「アジア共通通貨」という発想はアジアの他国から見ればネオ大東亜共栄圏ととられる恐れもある。また経済的には急速に資本主義化している中国は政治的には19世紀の国家(井沢元彦氏)であり、日本や他のアジア諸国との融合は難しいのではないだろうか。EUにはキリスト教圏という文化的共通項があった。
ともあれ今日のアジア経済情勢をざっと理解するには最適な一冊であることは間違いない。そういう意味でも教科書的ではあるが、同じ著者の「アジアは近代資本主義を超える」より数等まとまっている。
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