本書は長銀海外支店長・英バークレーズ信託(日本)社長を歴任した著者が、分かり易い文章で書いた「経営戦略のテキスト」であり、どこから読んでも面白く、引き込まれて読み進むうちに、最新の経営戦略の手段や長期的国際経済の動向が学べる有り難い本である。例えば、
ゴールドマン・サックスの予想を紹介して「中国のGDPは2027年にアメリカを抜き、BRICSは2032年にG7を抜く」とか、「創業100年目にGM挫折」、「創立20年〜30年位のグーグル、マイクロソフト、デル、アマゾンは世界の超一流企業となった」、「サムスンは04年度に純利益1兆円を得た」等々は説得力があり、その他、ユニクロ、イケア、ノキア、ウオールマートや自動車、IT、海運会社、石油、穀物メジャー、総合商社、銀行等々多岐に亘る業界の成功例、失敗例をあらゆる角度から分析して読者を納得せしめる面白い読み物であると思う。