良書です。
構成は、経営の原理原則を7章、30項目に分けて述べています。
昨日(2010年2月3日)、六本木ヒルズで開催された、
著者の本書刊行セミナーに参加してきました。
※演題は「勝ち残る企業創りの条件」でした。
講演内容は完全に本書に沿っていたので、そこで語られた内容が
本書の本質であり、エッセンスであると解釈しました。
そのため、その流れで本書のレビューして書いてみます。
まず、全体観を捉えるための視点として、「勝ち残る企業創りの流れ」を
理解することが大切であるという主張です。(本書では85頁に図が掲載)
具体的な内容は、(1)株主満足を得るためには、(2)業績(売上・利益)が良い必要があり、
(3)それを図る指標が経営指標に加えて顧客満足である。そして、(4)顧客満足を生み出す
のは社員であり、(5)その社員達が満足して働くために、(6)経営者が頑張らなければならない。
上記の流れを実現するために、「経営者とはどのような視点を持つべきか」が
本書の論点であり、その回答が主題である「経営の原理原則」です。
一見当たり前のように見えるのですが、ストーリーを加えると納得感が高いです。
「経営者がどのような視点をもつべきか」の論点に対する主張としては、
経営(者)品質の重要性という観点で講演では下記5つを取り上げられました。
※書籍では30項目に分けて解説されています。
1.情熱(本書では第1章)
2.方向性(本書では第1章と第3章)
3.商品(直接的な言及無し。セミナーでも言及無し)
4.顧客(本書では第2章)
5.社員(本書では第5章)
本書を読み、講演を聞き、特に印象に残った点は下記です。
・経営とは、人材を育成するという意味である。
→ケイエイは「継栄」(継続して繁栄する)という意味合いもある。
・経営とは、「今どこだ(現状把握)」、「どうなりたい(理念と目標)」
「どうやる(戦略立案)」、「どうなった(戦略の実行評価)」を明確にすることである。
→シンプルであり、とても分かり易いメッセージでした
・経営者は知識、見識、胆識の3つを心得る必要がある。
・見識=知識+自分の考え
・胆識=見識+決断力+断行力
→胆識という観点が初めてで、経営者視点であると感じました。
最後に、本書には色々な賢人の有名な言葉が散りばめられています。
そして、その全てがどれも自分の手帳にメモしたくなるような深い言葉です。
「教科書」という名の通り、やるべきことよりも、視点、考え方がしっかりと
書かれており、いつでも読み返せる点が本書の最大の価値であると思います。