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そもそも、業績回復とは何でしょう?
そう、このシンプルな問いかけに対して、自信を持って答えられる人は少ないはずです。
売上高の増大?
費用削減?
それともマーケットシェアの拡大?
どれも必要条件ではありますが、十分条件ではありませんね。
本書は企業のお金の流れを記述する財務諸表を通して、どれほどたくさんの情報を得られるのか、どれほど役に立つのかを教えてくれます。
個人的に驚いたのは、どういう業種が儲かっているかを調べれば、その国の時流を読むこともできるという指摘です。
日本の花形企業は、実は消費者金融業なのだそうです(どうです、驚きませんでしたか?)。
著者の山根さんは大学卒業直後に公認会計士になったというエリートですが『簿記などを学ばなくても会計は理解できる』と会計士らしからぬ発言をしています。しかし現在慶応大学ビジネススクールの先生や、スタンフォード大学の客人教授なんかをなさっているそうで、その実力は信頼できるものに違いありません。
ただ200ページ足らずの本書だけでは不十分かもしれません。山根先生にもっと親しみたいという方は中央経済社『ビジネス・アカウンティング』をお勧めします。おそらく本書は、これをベースに噛み砕いたものだと思います。いきなり財務諸表に取り組まされますが、すさまじい力のつく良書です。
同じく光文社新書から山田真哉『さおだけやは なぜ潰れないのか』がありますが、これに興味を持った方もぜひどうぞ(光文社はマーケティングがうまいですねぇ)。
「財務諸表の読み方」系の類書(たいてい退屈)に共通するような各費目の意味の解説、経営指標の読み方等のテクニック解説とは一線を画した内容。まさに「ドンブリ勘定」で事業の全体像を把握するための考え方が実際の企業の例(トヨタ、楽天の財務構造、日産リバイバルプラン、レストランの経営まで)を交えて分かりやすく解説されている。本書は財務諸表の「作り方」でなく「使い方」にフォーカスしている。ありそうでなかった発想。
企業のリストラのケーススタディなどをみると「会計知識ってこんなに使えるのか!」と眼から鱗が落ちます。
楽しく読めて明日から会社の見方が変わる本。さらに詳しく知りたい方は、著者の「ビジネスアカウンティング MBAの会計管理」もおすすめ。
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