癒し系の音楽は、その旋律が「こころ」をおだやかにしてくれる。
が、いったいこの音の世界は、なに?...そう、これが『倍音』の世界なのだ。
これは癒し系の音楽ではありません。
『音』の波が束になってカラダに伝わってきて、その振動が「こころ」をゆさぶる感じです。
この音の束たちが、音の群れたちが伝えようとしているのは『喜・怒・哀・楽』のどれかの
感情ではなくて、ましてや『感情』を鎮めようとするするのでもなく...
この『音』たちは、
うつろってひとところにとどまらない『人の感情』そのものを伝えながら、
「からだ」と「こころ」にはたらきかけてきます。
癒し系の音楽とちがって、「こころ」は ざわつき もします。
でも、けっして嫌な気分ではありません。
あるカウンセリングのセミナーでこんな質問をしたことがあります。
「クライエントの感情を向き合っていると、その感情に自分の感情が大きく動かされてしまう
ことがあります。先生はご自分を保つためにどんなことをされているのでしょうか?」
応えは、このようなものでした。
「悲しい時には悲しい音楽を聴きます。でもこれは、悲しみに浸りきって、感情が元に戻ろう
とする復元力を使うためではありません。いま『悲しい』と感じていることを自分でわかる
ようにするためです」
ひとところにとどまらずにうつろう「こころ」を伝えて、
自分の『感情』と向き合わせてくれる『音』たち。
なるほど、...
これが『経る心』。