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絆
 
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江上 剛
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内容説明

昭和から平成へ。時代を生き抜いた男   銀行とは何か。生きるとは何か。昭和の時代には「名も無き英雄」がたくさんいた。貧困からバブル景気、そして崩壊。日本のすべての人が共感する康平の人生とは。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

兵庫県丹波に生を享け、母ひとりの荒んだ家庭で育った森沢康平は、運命に翻弄され、過酷な境遇に苛め抜かれる。村の有力者の息子で同じ歳の柳本治夫との宿命的な葛藤を断ち切るべく故郷を出奔した康平は、奇妙な縁から愛知県尾西市の染色工場で働き始めた。だが、中小企業で必死に働く康平を待っていたのは、治夫が勤める大銀行との熾烈で過酷な戦いだった!好況といわれる愛知県を舞台に交錯する人生の光と影!昭和‐平成を生き抜いた名もなき者たちへ贈る著者渾身の感動大河ロマン。

登録情報

  • ハードカバー: 370ページ
  • 出版社: 扶桑社 (2007/8/22)
  • ISBN-10: 4594054579
  • ISBN-13: 978-4594054571
  • 発売日: 2007/8/22
  • 商品の寸法: 19 x 12.4 x 0.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 861,062位 (本のベストセラーを見る)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 正義の味方 トップ500レビュアー
形式:ハードカバー
場所は江上氏得意の丹波、「狂宴の果て」と同じだ。母一人子一人でそれはそれは可哀想な子供時代だ。まるで「おしん」を感じさせる。丹波での子供の日々は,「狂宴の果て」のタク、マサ、ケン、ノブだ。今回の違いは貧乏と、他人の家での辛い生活だ。社会人になってからは、短編集「レジスタンス」の「機械の声」、或いは「狂宴の果て」の第二部のようだ。高校卒業までの人生と、名古屋で幸運をつかむ主人公康平は対照的であり、社会人になっての康平は、次第にバブル期の狂乱の世の金融機関の犠牲者となる。名古屋地盤の都銀、「中部日本銀行」、いつもの江上氏流にひどくこき下ろしている。名古屋のこの都銀は、大阪の悪名高い三友銀行と合併し、更に酷いことになる。著者の江上氏は他の作品でも、旧東海と旧三和を徹底的に悪く描くのが痛快だ。ここの部分は「霞ヶ関中央合同庁舎 第四号館 金融庁物語」の大東五輪銀行と同じで、検査忌避事件が起きる。またバブル期の銀行不祥事(富士/赤坂、東海/秋葉原)が多く出てくる。本書は今までで最もハラハラさせ、読者を引きつける筋書きとなっておりとても良いと思った。但し丹波、東海、三和、バブル、不祥事、貸し剥がし、この辺は他の作品とかぶるか。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By nao
形式:ハードカバー
恵まれない少年時代を送った主人公康平は、高校卒業目前に丹波を飛び出し愛知の中小繊維メーカーに就職する。そこで職人として一から勉強を始め、初恋の人佐依子と再会・別れを経験するも、別の女性と結婚して社長の養子となり、跡継ぎとなるべく順調な人生を送っていた。
そんな時、康平の前に現れたのは幼なじみで苦い思い出のある治夫。治夫は大手都市銀行の融資担当として康平の会社の地域の担当となる。

バブル時代の中小企業、金融機関の内幕が康平・治夫の目を通して描かれており、2人を取り巻く多くの登場人物からも当時の様子が伺える。悲惨なのはバブルが崩壊した後である。周りから自殺者を出してしまうほどの厳しい状況で、誰もが心に傷を負い、おもりを背負いながら生きている。

しかし、それぞれがその痛手と向き合い、現実を受け入れて進んでいく姿は、自分をあと押ししてくれるようでもあり、読み終えて心が温まった。
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By mshr_s
形式:ハードカバー
江上作品の中では珍しく、主人公達の幼年期〜青年期までが記されていて、
康平と治夫の性格と2人の関係性が読者にも根深く残り続けるような構成です。
切っても切れない康平と治夫の2人の絆は時に複雑に絡みあいすぎて
繋がっていることすら感じられないときもあり、
時には康平にとっては治夫の身勝手さに振り回されるだけの絆だったときも。
その絆が最後には互いに大切にしあっていく関係になれたことがとても嬉しくなり、
清々しい感動に包まれます。
特にエピローグで、主人公の康平がお世話になった矢井田のことを思い浮かべながら、
「出会いをいい出会いにするのはお互いの努力にかかっていた。
お前はよく努力して、私との出会いをいい出会いにしてくれた。ありがとう。」
との言葉を噛み締めるシーンは素晴らしく、とても感動しました。
人間の絆の温かみを感じさせてくれる、読み終わったあとに優しい気持ちになれる作品です。
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