巨躯。凄味ある風貌。暴力性。群れない──。
やくざも恐れる伝説的アウトローが「警察官を殺す」との情念を胸に22年の長期刑を終え新宿に帰ってきた。
その大男を阻止すべく捜査を開始した新宿署刑事・鮫島。
しかし、捜査に関わった人びとの身に、次々と──。
親子。恩人。上司。同胞。しがらみ。恋慕の情。
荒ぶる男が帰還し各々の「絆」が交錯したとき、人びとは走り出す。
累計600万部突破「どの作品から読んでも大丈夫。ハマる」人気シリーズ第10作。
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15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
何を期待しているのか分からなくなってしまいました。,
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レビュー対象商品: 絆回廊 新宿鮫X (単行本)
新宿鮫です。久々の、新宿鮫です。やはり、いままでより面白いものを期待するのが、 読者として当然でしょう。 ところが、私が今回なんとも納得できなかったのが、 悪役の魅力のなさ、です。 今までの「木津」君とか「真壁」君とか、魅力がありました。 悪として、一本通っている、というか。 ところが今回の犯人さんは、自分の思い込み・勘違いから スタートしているので、ただの「おばかさん」という感じで、 少しも同情できないし、感情も入っていかない。 シリーズの中で一番面白くなかったのが、その点です。 そして、他の方も書かれているように、薄っぺらい感じが 否めません。 なぜか。 それは、私自身が「新宿鮫シリーズ」に何を求めているか 分からなくなってきたからかもしれません。 もともと、ありえない・荒唐無稽なところが 新宿鮫のおもしろさだったのに、今はリアリティも求めている 自分がいて、よく分からなくなってきてしまいました。 初期の、作者の突っ走り感とともに、何も考えずに自分も 怒濤のように読み進めて突っ走っていた頃が 楽しかったなあ。 でも、もし次回作が出たら、読みます。必ず。 大沢さん、がんばって下さい。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
「シリーズ」ものの強さと弱さ,
By nikataro (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 絆回廊 新宿鮫X (単行本)
新宿鮫は何歳になったのだろうか?「実年齢などまったく関係ないから小説なんだ。」というご意見もあろうが新宿とういう街に根ざしたリアリティーこそが本シリーズの持ち味に違いないので、さすがに10作ともなると多少の違和感も湧く。もちろん「サザエさん」のような平和で日常的な作品であれば、そんなことはちっとも気にならないのだが、日進月歩以上の速さで変化を続ける街の表情を描き続けるには、どうだろう?もちろん勤勉に第1作から発売日を待ち望んで付き合っている読者には、最新作は最高のご褒美であり、一気読みの繰り返しであることは言うまでもないのだが、やはり刑事、犯罪モノの常として、死んでほしくないキャラクターを「殉職」させざるを得ない展開は「太陽にほえろ!」の昔からわかっているつもりだが、一抹の寂しさが残る。 たったひとりで自らの復讐を遂げるために暴れる犯人とその息子、そしてそれをずっと支えてきた「純愛」など読みどころは満載であり、小説としてのレベルもやたら高いので、単行本で買って読んでもまったく損はしないが、シリーズとしての「そろそろ感」も禁じえない。
21 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
鮫島は大切な人を守れるか,
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レビュー対象商品: 絆回廊 新宿鮫X (単行本)
ある警官に拳銃で復讐しようとする大男を追っていた鮫島は、図らずも『風化水脈』の事件で衰退した藤野組に代わって栄勇会が伸長したカラクリを知ることに。一方、恋人の周辺には麻薬捜査の手が。果たして鮫島は動き出した殺人の連鎖と警官殺しを止められるのか? 恋人との関係は?前作で警察内外の好敵手との決着をつけた新宿鮫シリーズ。区切りの10作目となる本作では、警察官としての鮫島を長く見守り擁護してきた上司、そして人間・鮫島を理解し心の支えとなってきた恋人との関係が、転機を迎えます。 殺人を未然に防ごうとした鮫島の捜査は、仮面を被って社会に浸透する犯罪組織に脅威を与え、過剰な防衛行動を招いてしまう。死体が増えていく中、鮫島は事件の全体像を理解しますが、肝心の大男の姿を捉えられない。報恩の機会を求めた暴力団幹部、大男の帰りを待ち続けた女、中国から来日した青年、彼らの絆が交錯する場に鮫島が辿り着いたとき……。 序盤から漂う不穏な空気、ひたひたと迫る見えない敵、追い詰められているのは敵か鮫島か。雲を掴むような話を少しずつ具体化していく前半にはワクワクしますし、材料が出揃いスピーディーに展開する後半もいい。クライマックス後の描写を端的に切り上げる恒例のスタイルも、余韻を残すのが私好みです。偶発的でシンプルな事件を描くこと、登場人物の個性がしつこくないことから、食い足りない印象を持つ方もいるでしょうが、私にはむしろ余計なところで引っ掛からずに読めてよかったです。 ラスト、もはや鮫島は孤立した存在ではなく、新宿署の中では幹部が一致して人格と能力を認める存在となっていることが示されます。悲劇の先に、今後の展開への希望を見ました。
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