内容紹介
頻発する事故隠し、重大な違反事件等々の企業の不祥事は、けっして特定の個人による過ちでも、避けがたいヒューマンエラーでもありません。そのほとんどは、危険や非倫理性を承知しながら、積極的に意志決定されているのです。なぜそのような決定がなされてしまうのかには、組織のフォーマル、インフォーマルな構造や文化、風土が深く関わっています。この巻は、シリーズ全体への導入として、不祥事が発生するメカニズムと対策を総論的な観点から述べると共に、用語集や懇切な文献案内を付けて、読者の便宜を図りました。
内容(「BOOK」データベースより)
企業・組織の違反行為、事故隠しなどの背後に潜む積極的な意志決定とは?その心理社会的な構造を解き明かし、有効な方途を講じるための社会技術。
内容(「MARC」データベースより)
企業・組織の違反行為、事故隠しなどの背後に潜む積極的な意志決定とは? 組織全体として悪意の意志決定がどのように行われ、維持され、なぜ修正されにくいかを分析。その心理社会的な構造を解き明かし、有効な方途を講じる。
出版社からのコメント
◆組織の社会技術1◆
頻発する事故隠し、重大な違反事件等々の企業の不祥事は、けっして特定の個人による過ちでも、避けがたいヒューマンエラーでもありません。そのほとんどは、危険や非倫理性を承知しながら、積極的に意志決定されているのです。なぜそのような決定がなされてしまうのかには、組織のフォーマル、インフォーマルな構造や文化、風土が深く関わっています。この巻は、シリーズ全体への導入として、不祥事が発生するメカニズムと対策を総論的な観点から述べると共に、用語集や懇切な文献案内を付けて、読者の便宜を図りました。
頻発する事故隠し、重大な違反事件等々の企業の不祥事は、けっして特定の個人による過ちでも、避けがたいヒューマンエラーでもありません。そのほとんどは、危険や非倫理性を承知しながら、積極的に意志決定されているのです。なぜそのような決定がなされてしまうのかには、組織のフォーマル、インフォーマルな構造や文化、風土が深く関わっています。この巻は、シリーズ全体への導入として、不祥事が発生するメカニズムと対策を総論的な観点から述べると共に、用語集や懇切な文献案内を付けて、読者の便宜を図りました。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
岡本 浩一
東洋英和女学院大学人間科学部教授。内閣府原子力委員会専門委員兼務。1980年、東京大学文学部卒業。1985年、東京大学大学院社会学研究科第一種博士課程単位取得満期退学。2000年、社会学博士(東京大学)。1993‐94年、フルブライト助教授としてオレゴン大学のポール・スロヴィック教授のもとよりリスク心理学の手法をわが国にもたらす。JCO臨界事故、東電シュラウド傷不報告事例など多くの事故・不祥事で政府の調査委員をつとめる。2001‐2006年、(独)科学技術振興機構社会技術研究開発センター(日本原子力研究所社会技術研究システムから移管・改組)社会心理学研究グループ・リーダー兼務。また、学校法人裏千家学園茶道専門学校理事を兼務
今野 裕之
目白大学人間社会学部心理カウンセリング学科助教授。1989年、筑波大学第二学群人間学類卒業。1991年、筑波大学大学院心理学研究科心理学専攻前期博士課程修了、1996年、同後期博士課程単位取得満期退学。2001‐2006年、(独)科学技術振興機構社会技術研究開発センター(日本原子力研究所社会技術研究システムから移管・改組)社会心理学研究グループ・サブリーダー兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
東洋英和女学院大学人間科学部教授。内閣府原子力委員会専門委員兼務。1980年、東京大学文学部卒業。1985年、東京大学大学院社会学研究科第一種博士課程単位取得満期退学。2000年、社会学博士(東京大学)。1993‐94年、フルブライト助教授としてオレゴン大学のポール・スロヴィック教授のもとよりリスク心理学の手法をわが国にもたらす。JCO臨界事故、東電シュラウド傷不報告事例など多くの事故・不祥事で政府の調査委員をつとめる。2001‐2006年、(独)科学技術振興機構社会技術研究開発センター(日本原子力研究所社会技術研究システムから移管・改組)社会心理学研究グループ・リーダー兼務。また、学校法人裏千家学園茶道専門学校理事を兼務
今野 裕之
目白大学人間社会学部心理カウンセリング学科助教授。1989年、筑波大学第二学群人間学類卒業。1991年、筑波大学大学院心理学研究科心理学専攻前期博士課程修了、1996年、同後期博士課程単位取得満期退学。2001‐2006年、(独)科学技術振興機構社会技術研究開発センター(日本原子力研究所社会技術研究システムから移管・改組)社会心理学研究グループ・サブリーダー兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
当初、私どもは、ヒューマンエラーの可能性をも含めて、研究枠組みと分担を作成するために代表的な事例の報告書資料を分析した。 JCO事故のほか、山一證券破綻、エンロン事件、東電シュラウド不報告事例、三菱自動車リコール不報告などである。その結果、驚くべきことに、これらの不祥事ではヒューマンエラーの役割が無視できるほど小さいことがわかった。どの不祥事でも、決定内容の危険や非倫理性を承知しながらも、違反的行為が積極的に意志決定されていたからである。ヒューマンエラーというのは、認知対象と認知文脈の齟齬が原因となって起こる個人の善意のエラーである。ところが、これらの不祥事は、違反であることを知悉しながら実行された、集団の悪意のエラーであった。一人ひとりが善意であるにもかかわらず、組織全体として悪意の意志決定がどのようにして行われ、維持され、なぜ修正されにくいのか分析が必要となった。社会心理学的アプローチにとって最適の問題であった。