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組織は戦略に従う
 
 

組織は戦略に従う [単行本]

アルフレッド・D・チャンドラーJr. , 有賀 裕子
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 5,250 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

名言となった表題が生まれた記念すべき経営学の古典的名著。GM、デュポンなど4社の徹底調査し、組織と戦略の本質を明かす。

ドラッカーに並ぶ、経営学の超大物、アルフレッド・チャンドラー。彼の記念碑的代表作がついに復刊!1920年代に、当時の大企業が挙って採用した事業部制はどのような経緯で生まれたのか。GM、デュポン、シアーズなど当時の巨大企業の詳細な調査から、組織形成の過程が明かされる。あの名言「組織は戦略に従う」が生まれた、経営書の金字塔。

内容(「BOOK」データベースより)

世界で初めて事業部制を導入したGM、デュポンなど4社の徹底したケーススタディから変化が求められるマネジメントの本質を描き切る。

登録情報

  • 単行本: 558ページ
  • 出版社: ダイヤモンド社 (2004/6/11)
  • ISBN-10: 4478340234
  • ISBN-13: 978-4478340233
  • 発売日: 2004/6/11
  • 商品の寸法: 21.2 x 14.8 x 4.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ny
形式:単行本
 原題は"Strategy and Structure"。原著刊行は1962年だから、すでに古典のジャンルにはいるかもしれない。著者のアルフレッド・チャンドラーはすでに鬼籍に入っているが、経営史学の世界的な権威。20世紀前半のアメリカ企業において、家族経営型のシンプルな組織からいかに複雑な事業部制へ移行していったかを描き出すのが本書のテーマである。

 邦題からすると、まるで企業のあるべき姿を提言するのが目的の経営書のように見える。実際、今日ではそうした読み方もされているが、著者はあくまで歴史家で、本書はもともと戦略(Strategy)と組織(Structure)の変遷を記録した歴史書として書かれたものだ。

 本書では、戦前のアメリカ大企業について、当時の経営陣がどのような課題を抱えており、それに対して組織面でどう改変を行っていき、事業部制を作り上げていったのかという、企業内意思決定のプロセスを克明に描き出している。とくにデュポン、GM、スタンダー石油ニュージャージー、シアーズ・ローバックの4社については当時の書簡や社内資料もとづいた詳細な記述を行っている。たとえば、デュポンの経営陣の誰が、いつ、どういう考えの下で事業部制を提案したのか、それに対して社内からはどのような反対があったのか、などだ。こんな入手が難しそうな内部情報をどうやって、過去にさかのぼって入手できたのか疑問が沸くが、秘密の1つは著者のミドルネーム”D”にある。漫画のワンピースでないが著者もまた“D(DuPont)の一族”だったゆえに、親族をつたってスクープ級の社内情報を存分に利用できた、という訳だ。他の学者にとっては嫉妬で唇を噛み切りたくなるような話である。

 また、上記4社だけではなく、20世紀の米国主要企業70社まで枠を広げて組織改編の実態を調査している。本書が経営書としても親しまれてきた最大の要因は、広範なケーススタディから一定のパターンを導き出し、企業の競争優位性に関して興味深い知見を提示していることにある。

 著者の総括によれば、事業範囲の地理的な拡大や垂直統合の進展、そして製品多角化を行っていくうち経営者の管理負担が重くなり、現状の組織のままでは些細な実務に忙殺されてしまう問題に直面した。そうなるのを防ぎトップがマネジメントに専心できるように分権的な組織改編をとるようになったという。したがって、業界別にみれば、製品分野が広い化学や総合電機メーカーの間では事業部制が比較的徹底して推進された一方、製品や顧客の範囲が狭い鉄鋼・非鉄業界については1960年代になっても多くが昔の組織のままだった。一方で、事業部制への大幅な組織改変は概して、その企業の経営不振がきっかけとなり、拡張主義的なトップが退いたあとに起きている。すなわち、業容拡大に伴うマネジメントニーズだけでは事業部制へのシフトへ結びつかず、経営者の能力が非常に重要であることも示唆される。

 注意すべきは、「組織は戦略に従う」という、ここで導き出されたと信じられている有名な“命題”は、多くの人によって意味が誤解されている上、本書での主要な論点にすらなっていない、ということだ。「いや組織が戦略に従うのではなく、戦略が組織に従うのだ」といった紋切り型の批判は、「組織」という言葉をチャンドラーとは別の定義で用いている。本書での「組織」とはあくまで組織の枠組みや権限の配分などを決める仕組みのことであって、組織の中身となる人的リソースや技術蓄積や企業風土などではない。「組織は戦略に従う」という表現は、「(賢明な経営者によって)経営方針が改められるとそれに従って組織も改変される」という、ごくシンプルな事実を指摘しているにすぎない、と思われる。
 
 極上の史料を使って緻密に構成された本書を通読し、ひとつだけ“しこり”が残ったとすれば、事業部制移行の効果についてである。チャンドラーはケーススタディに挙げた各社について、事業部制への組織改変がその後の業績改善にも寄与したと繰り返し強調しているが、どこまでそれは言えるのだろうか。もちろん業績に全く影響がないとは言い切れないが、組織変更を行ったことが業績改善に積極的な効果を与えたとも考えにくい。おそらく、組織変更はせいぜいの所、企業の業績向上の必要条件にすぎないと考えるのが妥当なところなのではないか。
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ヒデボン VINE™ メンバー
形式:単行本
 「組織は戦略に従う」というキャッチーなコピーは、経営学を勉強した事のある者にとっては今や伝説的な名文句になっている。本書のオリジナル・タイトルは"Strategy and Structure"(戦略と組織)である。「組織は戦略に従う」というのは、1967年に出版された当時の三菱経済研究所の面々の訳文からである。これをそのまま新しい翻訳のタイトルにしたのが本書。

 有賀祐子氏による新しい翻訳は、こなれた日本語でとても読みやすい。

 この本はデュポン、GM,スタンダード石油ニュージャージー、シアーズ・ローバックの4社について、1920年代の創生期から発展期を経て、最も効率的な組織へと至る過程を、個性豊かな企業人のドラマを通じて、生き生きと描いている。

 あらためて思うのは、デュポンという会社の新規性だろうか。同属経営であったこの会社にドナルドソン・ブラウンという天才経理部長が就任した時からこの会社の財務麺での躍進が始まる。アルフレッド、コールマン、ピエールという3兄弟も偉かったが、このブラウンはもっと凄かった。
 なにしろこのブラウン先生、財務分析ツールとして画期的な投資収益率の指標、あのROIを発明しちゃったんだから。これがROEに発展してデュポン公式になり、今や世界中の経営者が悩まされている。

 1920年代を中心に描く本書がなぜ、2004年に新しい翻訳で再発されたのか、この本を読んでみるとよくわかる。4社の会社の栄枯盛衰が、決して暗くならず、より効率的な組織を目指し、常に前向きな当時の経営者および彼らをサポートする優秀なスタッフたちが生き生きと描かれているからだろう。本書を読んでゆくと、大著であるにも係わらず、ページを繰るのももどかしくなるほどである。
「新しい戦略が採用され、それに伴って新組織が生まれることこそが、アメリカ経済の発展と今後の成長にとって、きわめて重要である」という最終章のチャンドラーの言葉にどれほど勇気を得た経営者が多かったことだろう。
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19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
成長を続けて成功した1900年代の米国大企業が、創業以来の業容の拡大期を経て、経営上の課題に直面した際に、どのような理由でどのような組織形態の変更を行ったのか、そして事業部制に行き着いたのか。GM、デュポン、シアーズ・ローバック、スタンダード石油等々の20世紀の大企業深い実証と洞察により、明らかにしている。

これらの企業が組織刷新に踏み切った必然性は、決して、その時代のその企業のみに限定されるものではなく、本書で示されているさまざまな経営者の悩み、問題意識、決断と組織形態は、現代の成長企業の経営者が直面する問題、課題とも重なる。そして、それらが活きたヒントとなるに違いない。

厚手の硬派な一冊であるが、経営実務的な示唆に溢れている。また、馴染み易く、読みやすい日本語訳である。

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