6兆円もの対中ODA(=日本国民の税金)が、何の理念も、効果の検証もなく延々と行われてきたことにまず驚かされる。
しかも「環境と開発を両立させる(ために)」「軍事的用途及び国際紛争助長への使用を回避する」「軍事支出や兵器の開発・製造・輸出入の動向に十分注意を払う」「民主化の促進・基本的人権及び自由の保障状況に十分注意を払う」などと規定した「ODA大綱」に見事に反する結果になっているのに、それが平然と無視され続けていることに慄然とした。
また、これほどの巨額の援助が中国人民には知らされず、従って全く感謝もされても居ないこと、中国政府も謝意を表明するどころか当然のように要求をエスカレートさせてきたこと、あまりにも屈辱的だ。
そして、この援助に基づくプロジェクトの利権を巡る腐敗が両国の関係者に発生している実態が浮かび上がる(残念ながらその実例には、あまり多くは触れられていないが・・・)。なぜ多くの屈中・媚中の政治家・官僚・経済人・マスコミが存在するかがよく分かった。彼らはその受益者達なのだ。
この本によって、一般の日本人はなんと「甘チャン」なのかということと、著者たちと同じ視点で国益を損ねる行為に厳しい眼を向け阻止する行動に出なければならないことを思い知らされた。
マスコミが見て見ぬふりをしてきた恐るべき実態を、よくここまで網羅的に平易にまとめてくれたものだ。