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細雪 (中) (新潮文庫)
 
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細雪 (中) (新潮文庫) [文庫]

谷崎 潤一郎
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 343ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1955/11/1)
  • ISBN-10: 4101005133
  • ISBN-13: 978-4101005133
  • 発売日: 1955/11/1
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 41,627位 (本のベストセラーを見る)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By イッパツマン トップ500レビュアー
形式:文庫
 上巻が和風美女・三女雪子の見合いの巻なら、中巻はモダンな四女妙子の自由恋愛の巻である。関西に土地勘のある読者でも最早知らない人の多い昭和初期の阪神大水害、更に厳しくなる第二次大戦中の時局を背景に、四女妙子の奔放で危なっかしい恋愛が周囲をマゴつかせる様を描く。

 緊迫した世情には全く疎い、没落名家の姉妹達が展開する雅かな生活振りがまったりと美しい。東京人・谷崎の見出だした「上方文化」というのは、それはそれでバイアスがかかったものなかもしれないが、やっぱり今の時代に読むと魅力的ですね。

 この中巻はコテコテのドラマチックな展開が続くんだけど、これが本当に妙子のモデルになった方に全部起こったことなら、かなり目まぐるしい人生を送られた方だったのではないかと思う。ひたすらノンビリした上巻と対照的なこの中巻の「動き」は、それそのまんま雪子と妙子の対象性なのでしょう。お見事な構成だと思います。
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By touten2010 トップ1000レビュアー
形式:文庫
「上」と異なり、主要な登場人物が生命の危機に瀕したり、話は波乱万丈の物語に発展してきているのだが、どんなときにも物事を様々な角度からみて検証し冷静な情勢分析を行い、必要な手順を着実に踏んでいく主人公たちの態度により、「上流階級の美しい3姉妹の優雅な物語」がゆったりと流れていくという小説のスタイルは微動だにしない。ドロドロとした人間の内面も、人の生き死にのドラマもたんたんと優雅に描かれてしまうので、コミカルな印象さえ受ける。また、注を読むと、関西で握りずしを食べるようになったのは関東大震災以降であること、トロは田舎者が食べるネタだとされていたことなどいろいろなことがわかっておもしろい。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 中巻の中で最も私を切ない気持ちにさせたのは写真師の板倉である。
 
 末娘の妙子の許嫁である奥畑家の丁稚から、単身渡米し苦学力行の末、写真館を開業。大洪水では命がけで妙子を救出し、ついには恋仲となる。
 

 しかし蒔岡家との家柄の違いから、最後までその関係は認められず、妙子の命の恩人であるにもかかわらず蒔岡家の人々は彼の存在を厄介なものとしてしか見ない。そして板倉がたどる運命。

 板倉は一体何を象徴しているのであろうか。

 「家柄」というものの持つ意味の大きさよりも、やはりそこには手の届かぬ女性への憧憬、いくらあがいても手に入れることのできない、女性に対する男のはかなさが象徴されているのではないか。

 「細雪」にもやはり、谷崎潤一郎特有の「美??や「女」というものへの彼の思いが一貫して流れている。この作品におけるそれは終始穏やかであるが、この板倉の一件だけはその流れが違った流れ方をしているように思う。

 板倉のことを考えると、なんとも言えない切なさを感じる。

 (女中のお春の独り言の癖や、彼女に関するその他のエピソードには何だか微笑みがもれます。でも、女中となったいきさつは何だか切なくもあります)

 
 
 

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