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細雪 下 (新潮文庫)
 
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細雪 下 (新潮文庫) [文庫]

谷崎 潤一郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 420ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1955/11/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101005141
  • ISBN-13: 978-4101005140
  • 発売日: 1955/11/1
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
「細雪」が語られるとき、かならずとりあげられるのが平安神宮の花見のくだり。しかし、私のおすすめはこの下巻の冒頭、雪子の見合いで岐阜の旧家へ招かれた夜の蛍狩の場面です。

「細雪」は、「テーマ性の有無」という点で、賛否が分かれる作品ですが、四姉妹やそれにからむ人物、時代をていねいに描ききった谷崎の力量はやはり偉大で、これを読んだこと自体が人生の糧となり、誇りとなるような名作だと思います。

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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By marmaid
谷崎は文章がとても綺麗です。
細雪の文章で特徴的なのは会話の表現の仕方です。
は人の会話なども直接話法的に鍵括弧「」を用いているところもあれば、
〜、と言っていた、など鍵括弧を用いずに間接話法というかたちで人の話を引用しているところもある。
「」を用いているところは登場人物たちが実際に会話しているとき、
用いていないところは過去の会話や過去に聞いた話などを思い出してあれこれ考えているときや人の話を引用するときです。

蒔岡家の4姉妹を見ていると、
世間に対する顔向けや人付き合いで相手の顔を立てたり、
登場人物それぞれの思惑が複雑に絡み合っていて、
相手がどう思っているのだろうとか自分は人にどう思われるだろうとかを考えるあまり、
かえってコミュニケーション不足になっているようなところもあるんだなと思いました。
阿吽の呼吸を期待して後から実は勘違や誤解だと分かってショックを受けることもある。
幸子は雪子のお見合い相手探しに一生懸命になっていて、
妙子の素行については疑っていなかったけれども、
実は結構横暴なことをやっていたことが分かるというように、
世間体を気にしすぎて気持ちが伝わっていないから、
逆に変な方向にいってしまったということかもしれません。

その一方で後半しっかりしてくるのは雪子で、
はじめは気が弱くてお見合いのときに何か聞かれても
「はあ」というとぼけた返事しか出来なかった雪子が、
最後のほうでは、
妙子が交際している男性について自分で色々観察したり調べたりして妙子に詰め寄ったりして、
蒔岡家が落ち着くかな?というところで話が終わっているのがいいと思いました。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By イッパツマン トップ500レビュアー
 和風美人・三女雪子の見合いを描く上巻、モダンな四女・妙子の危なっかしい奔放な恋愛を描く中巻に続き、二人それぞれの転機を描く下巻。谷崎本人によると、取材した関西上流階級にはもっと不道徳なエピソードが沢山あってストーリーに盛り込めたらしいが、時局を意識して省いたという。だが、結果的にその抑えた感じがこの作品の気品を作ったと言えよう。

 この華やかな姉妹達は十歳は若く見える独身女性だとは言え、三十半ばと三十手前の大年増であり、年齢を感じさせるエピソードも挟まれる。磯田光一の指摘の解説にもあるが、散る花びらを惜しむのが桜の見方なのだと考えると、彼女達の衰えの兆しと転機をきちんと描くところに谷崎の美学があるのだろう。そして、それを踏まえた時、(ネタバレになるので詳しく書けないが、)色気も何もない日常を扱ったラスト2ページの打ち切り方に秀逸さが感じられるのだ。「最高傑作」の呼び名に恥じない名品。
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