私は細野晴臣氏のことを、いつのまにか勝手に「オルタナ」に分類してしまっている。
ニール・ヤングや、バッファローズ・スプリングフィールドから始まる音楽性。
ビートニクや、ネイティブ・アメリカンの思想に根ざす反文明、自然主義的な態度、そしてオカルト的な視点。
ワールドミュージックや、エロクトロを経てなおも探し続けるネクスト・ステージ。
Alternative.まさにその言葉の通り、次の、代わりとなる新しいシーンを常に求め続けているのだ。
このトリビュートを聴くと、さらにその思いを強めた。
サーストン・ムーアや、バッファロー・ドーター、ドクター・ジョンという人達が、まさに細野氏の「オルタナな」精神性を引き継いで、その楽曲を楽しげにぶっ壊しにかかっている。
以前のトリビュートに比べ、このアルバムの参加メンバーはさらに多彩!
冒頭の小平市立上宿小学校のみなさんをはじめ、古くから親交のある、鈴木慶一、鈴木茂、久保田真琴、吉田美奈子といった人々をはじめ、エロクトロから田中フミヤ、それからさきに述べたオルタナ勢に、聞いたこともない若い?バンド。
みんなそれぞれに、自分の個性で、楽しげに演奏し、オリジナルの楽曲に忠実なものはひとつもない!といっても過言ではない。
そのなかで、坂本龍一が、リスペクトをこめて、細野氏がわざわざ自分の曲調(ピアノの指運びまで、)真似て作曲している「ノルマンディア」を演奏しているのがおもしろい。
むかしのラジオ番組で、この曲を聞いた坂本氏が笑い出し、最後には絶句したことを覚えている。
全体的な印象として極楽、涅槃、あの世、はらいそ(パラダイス)。まさに究極なネクスト・ステージを感じさせる一枚です。