坪内祐三と福田和也の対談集で、両人とも「すごくいい」と誉めていたので、読んでみた。おそらくどこかの雑誌に連載されていた身辺雑記風エッセーをまとめたものだ。彼の著作は『九月の空』以外には知らない。それも実際に読んだことはない(映画は見た)。改めて彼の著作を確認してみたが、その数の多さに驚いた。小説あり、ルポタージュ集あり、エッセー集あり。しかし『九月の空』以外、まったく知らなかった。書店で見かけたこともない。彼が時代小説を書いていること自体、本書を読んで初めて知った。
後半で自身の病気のことが出てくる。糖尿病と肝臓障害で、HbAc 8.5%で、γ-GTPは4000を越えたそうだ。インスリン自己注射もしているらしい。こんな状態でも朝から飲酒し続けているのはすごい。余人にはとうてい真似できない豪胆さだと思う。
面白く読んだ。しかしお金を払ってまで買う価値はない。暇潰しにはなる。