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素晴らしき哉、フランク・キャプラ (集英社新書)
 
 

素晴らしき哉、フランク・キャプラ (集英社新書) [新書]

井上 篤夫
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

大恐慌のアメリカを映画で励ました男

1929年、大恐慌のアメリカを映画で励ましたフランク・キャプラ本邦初の評伝。アカデミー賞監督賞の栄冠を三度手にし、1950年代の赤狩りに巻き込まれた男の人生。山田洋次監督特別談話収録。

内容(「BOOK」データベースより)

一九二九年の大恐慌でどん底にあったアメリカ。失業者があふれ、沈滞した社会を映画で励ましたのがフランク・キャプラである。『或る夜の出来事』『スミス都へ行く』そして国民的映画『素晴らしき哉、人生!』などの名作を監督、三度のアカデミー賞監督賞の栄冠を手にし、イタリア移民としてアメリカンドリームを実現する。そして一九五〇年代に吹き荒れた赤狩りでアメリカに裏切られた男の人生。本書は、今なおスピルバーグ、スコセッシをはじめ映画人から敬愛され、色褪せることのないキャプラ映画の魅力に迫る、本邦初の本格評伝である。イントロダクションに山田洋次監督の特別談話「映画の嘘」を収録。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 集英社 (2011/10/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087206114
  • ISBN-13: 978-4087206111
  • 発売日: 2011/10/14
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 直いい親父 トップ500レビュアー
 フランク・キャプラ、1897年生まれ、シチリア島(マフィアの古里)からの移民、苦学してスループ工科大に入学、軍人を目指すも戦争終結で除隊、様々な職業を経て、1921年ポール・ガースン映画社で初監督作をとる(公開されたもの)、その後、脚本家、ギャグマンとして活躍するが、ハリー・ラングトン主演のコメディー映画で長編監督初デヴュー、映画は好評だったが、H・ラングトンの嫉妬にあい暫しほされる。その後、当時は二流だったコロンビア映画のハリー・コーンと運命的出会いをし、才能を見出されとんとん拍子に出世します。また、1931年脚本家ロバート・リスキンと意気投合、以後、或る夜の出来事、1日だけの淑女、オペラ・ハット、我が家の楽園等ヒット作を連発、1945年リバティー・フィルムズを設立するが、素晴らしき哉、人生!がヒットせず、パラマウントに売却。1950年前半に吹き荒れたマッカーシズムの余波から立ち直れず、1962年のポケット一杯の幸福が最後の作品となり、1991年永眠。
 私が、初めてキャプラの作品を見たのは、淀川さんの日曜映画劇場でした。一番最初に購入したのは、素晴らしき哉、人生!(パブリック・ドメインで安かった、大陸書房?)、その後、LDで主な作品は鑑賞しました。1930年代、米国は大恐慌の傷跡が大きく暗い時代でしたが、彼の映画は、楽天主義、ユーモア、ヒューマニズムに満ち溢れ、アメリカン・ドリームそのものでした。かれの作品は、キャプラスクと呼ばれ大いに受けました。今の世界もギリシヤに端を発するソブリン・リスク、日本の大震災とどことなく当時の米国と似たような雰囲気といえなくもありません。2011年は、F・キャプラ没後20年、マニア性はありませんが、わが国でももう少し再評価されても良いのではないかなと思います。個人的には、毒薬と老女、失われた地平線、素晴らしき哉、人生!のようなヒットしなかった作品に心惹かれますが・・・
 そんなF・キャプラにわが国で1冊の評伝がなかったとは、不思議な感じがしますが、今回井上さんは、初めての本格的評伝を出版されました。この本が、我が国でキャプラ再評価のきっかけになればと願っております。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ともぱぱ 殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー VINE™ メンバー
フランク・キャプラとその映画は素晴らしい。イタリア移民としてアメリカン・ドリームを体現し、今なおアメリカ人が自らの姿をチェックする鑑のような名作映画を数多く撮り、それ故に全世界的な影響を及ぼし続けている名匠だ。史上最多ではないが、アカデミー監督賞を3度受賞している。私は中学か高校の頃「スミス都へ行く」や「或る世の出来事」をTVで観て以来のファンだが、本書は日本初の評伝だとのこと。これまで評伝がなかったことが驚きだが、決して遅すぎることはない。1人でも多くの人にキャプラ監督その人と映画を知ってもらいたいと思う。

本書はその善きガイド本になるだろうけれども、粗筋がわかってしまうのは痛し痒し。キャプラ作品を未見の人は上記2本と「素晴しき哉、人生!」を観てから本書を読んで、彼のいい時ばかりではなかった人生を知り、他の観るべき作品の見当をつけるのがいいだろう。

例えば「我が家の楽園」。K. Vonnegutの小説God bless you, Mr. Rosewaterに影響を与えているのは明らかだ。そういう発見がある。

本書はかなりの部分を監督の自伝”The Name Above the Title: An Autobiography”に負っている。もちろん自伝に100%依拠せず、相当な量の文献を参考にして真実に迫ろうとしている。その労力を少とするものではないが、諸文献をつまみ読みしたような読後感をぬぐえないのは惜しい。

細かい点だが、日本映画への影響を語る文章で、木下恵介監督にだけ巨匠の冠を被せているのは何故?
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー VINE™ メンバー
本書の冒頭部分に、山田洋次監督による「映画の嘘」という文が載せられています。日本のある名優が、生きていくことに絶望していた時に観た映画が、F・キャプラ監督作品で、「生きる勇気」を与えてくれた〜というエピソードが紹介されていました。日本の映画、特に松竹映画に受け継がれていったキャプラの作風と精神。
映画にまつわる話だけではなく、F・キャプラの生い立ち、映画界に入った頃などの逸話も紹介されています。
有名な作品、TV放映されたことがないような初期作品も紹介されていて、未見の多くの作品にも触れたくなりました。
興味を惹かれた部分は、「或る夜の出来事」「群集」「スミス都へ行く」「素晴らしき哉、人生!」について書かれたところ。
各作品にまつわる製作秘話、時代背景、キャスティングの裏話はすごく楽しいエピソード。
C・ゲーブル、G・クーパー、J・スチュアートといった俳優達の素顔、ヒロイン選定理由やジーン・アーサーの発掘エピソードは、初めて知った話。
後年、「赤狩り」時代に盟友が味わった苦悩、ヴェトナム戦争時のキャプラ発言など、F・キャプラ監督の人間像を知る上で、重要な一つのキー・ワードかもしれません。
多くの参考文献をもとにして書かれた本ですが、自分自身で全ての書籍を入手して読破することは至難の業。
F・キャプラ作品、F・キャプラ監督について知るには、わかりやすく書かれた入門書だと思います。
F・キャプラ年譜の掲載あり。
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