数学に並外れた能力を持つが、自ら犯した幼い過去の出来事にとらわれ、
引きこもり、自傷を繰り返すマッティア。
スキー中の事故で片方の足が不自由になったことなど体形的なコンプレックスと
友人関係の難しい多感な少女時代を、達観して生きることのできない屈折した弱さを抱えて、
拒食症に陥るアリーチェ。
ふたりは同じ高校で出会い、惹かれあうが、もどかしくも不器用な関係を続けていく。
近いようで交わらないアリーチェとマッティアを双子素数に例えて
物語は滑らかに展開していく。上手い!
双子素数であろうとラストは絶対結ばれると信じて
二人の気持ちにくっついて夢中で読んだ。
心の中ではどこか思い当たり、
一方でいつも妥協点を探し出して無難に生きようとした
安直な自分に出会う。
物語は幕を閉じても、二人の続きを願ってやまない。