素晴らしい本です。
素心とは「素直な心」を意味しています。
人が素直になれないのは、自我と業があるからだとお書きになっています。
自分を他者と区別することにおいて大事な役割を担っている「自我」ですが、これに執着してしまうと自分勝手なものの考え方に陥ってしまいがちです。
業は、記憶や経験といったことになるのではないかと思います。例えば、魚が食べられないという人がいますが、過去に何らかの嫌な記憶か体験がそのようにさせていると考えられます。
個人的な体験が好き嫌いを分けてしまいます。これも、危険を察知したり、人との接し方を憶えたりととても大切なものです。自我と同じように、ここに執着が生まれることによって、これに行動が左右されてしまいます。
思い当たることがたくさんあります。
個性的とかいうイメージをはきちがえていたかもしれません。それと競争に勝つという目的のために、自我や業への執着を肯定してしまい自己を正当化していたために、その反動のような心の重荷が貯まっていたような気がします。
この本を読んでいくうちに、正しく生きる、ということができるかもしれないと思うようになれました。
著者は、仏教との出会いがきっかけになったようです。
仏教の教えを生活の中で実践されてきた方のように思われました。ライフスタイルそのものを仏教の教えに近づけた方だと捉えています。
大切なものを思い出させてくれた感謝したい一冊です。