「それくらいなら自分でも考えたのに」と言う前に考えて欲しい。世の賞賛を勝ち得る「発想」の多くは、きわめて単純明快なものだということを。
本書は、カーネギーメロン大学ロボット研究所を世界最大の研究所にし、人工知能、ロボット工学の世界的権威として今、全米で最も注目されている著者が書いた、「創造力と知的体力」の鍛え方である。
「メッセージのある研究をしろ」「最後までやりきれば、失敗のパターンもわかる」「集中力とは、自分が問題そのものになること」「できるやつほど迷うものだ」「“日本人にアイデアがない”というのは嘘」「日本の学生は、明らかに問題解決の能力において劣っている」など、本当に頭のよい人間は、複雑に考えるのではなく単純に直線的に解答を導き出すのだ、という。
発想は、単純、素直、自由、簡単でなければならない。日本人が「考える力」を養うにはどうしたらよいかを教える、学生・ビジネスパーソン必読の書。
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何しろ、よくここまで詰めこんだなというくらい、テンコ盛の内容である。研究の進め方、人工知能論、プレゼンテーションの要諦、英会話上達の秘訣、日本とアメリカ比較文化論、発想法、問題解析法、教育論、一つ一つをとっても本になるくらいの内容である。読んでもらうしかないが、私が独断で選んだキーワードを紹介する。「創造は省略から」「知的体力」「発表と英語に関する三つの変なアドバイス」「金出式英語上達法」「絵で計算する」「人とコンピュータは違うか」「知のスピード」「評価とは本来主観的」「銅でドキドキ」「自分が決める」「楽しく問題解決」
惜しみなくすべてを開示するのは、著者の本書の中での勧めでもあるが、この中身で1500円とは安い。研究者だけでなく、知的でウィットに富んだ話でにやりとしたい方にも、一読をお勧めしたい。
さらに、著者は外国に長く住むと「愛国的」になるとおっしゃっていますが、日本とアメリカとの比較を通して、長く不況が続く日本に問題解決の一助を与えるような指摘もされておられます。この指摘は、外国で様々な経験をしたからこそ得られたであろう独特の日本観が出ており、非常に痛快なものです。日本が変わるためにも、多くの人に読んで欲しい内容です。
これからの仕事に大いに参考になりそうで、大変お奨めです。
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