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紙葉の家
 
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紙葉の家 [単行本]

マーク・Z. ダニエレブスキー , Mark Z. Danielewski , 嶋田 洋一
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

現代アメリカ文学の最先端にして最高峰!待望の邦訳ついに刊行
数年前、『紙葉の家』を始めるようになるとは、誰にも予期できなかっただろう。最初がはじめて世に出たとき、それは雑に束ねた紙の束でしかなく、その部分部分がときおりインターネット上に浮かんでくるだけだった。少数だが熱狂的なファンがこの恐ろしい物語を追い回しはじめるようになるとは、誰にも予期できなかったろう。
最初は社会の辺縁に生きる若者たちだったミュージシャン、タトゥー・アーティスト、プログラマー、ストリッパー、環境保護活動家、アドレナリン・ジャンキーが、やがてその本はもっと上の世代にも知られるようになった。読者はその奇妙な作りのページに自分のことが記されているという事実だけでなく、入り組んだ子供時代へと戻っていく方法までそこに見出すこととなった。
こうしてはじめて、この驚くべき小説は書籍の形で手に入るようになった。独自の色つき単語や縦組みの脚注に加えて、新たに第二と第三の付属書が追加された。物語は変わっていない。アッシュ・ツリー・レーンの小さな家に引っ越してきた若い一家に焦点を据え、その家の恐ろしい異常性を描いていく。その家の内部は、外から測ったよりも大きかったのだ。もちろんピュリツァー賞受賞フォトジャーナリストのウィル・ネイヴィッドソンも、その連れ合いのカレン・グリーンもそんなあり得ない事態に直面する心の準備はできていなかった。だがある日、幼い二人の兄弟がふらりといなくなり、その声が別の物語を呼び寄せる闇の怪物、クロゼットのドアの向こうにどこまでも広がる深淵、不気味なうなり声、それがやがて壁を引き裂き、一家の夢のすべてを呑み込んでいく。


内容(「BOOK」データベースより)

この紙葉をめくる者、すべての希望を捨てよ。現代アメリカ文学の最先端にして最高峰。

登録情報

  • 単行本: 805ページ
  • 出版社: ソニーマガジンズ (2002/12)
  • ISBN-10: 4789719685
  • ISBN-13: 978-4789719681
  • 発売日: 2002/12
  • 商品の寸法: 22 x 16.8 x 4.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 467,261位 (本のベストセラーを見る)
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64 人中、60人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 恥ずかしい翻訳, 2006/12/3
レビュー対象商品: 紙葉の家 (単行本)
話題の書の邦訳だが、これだけの長さのもので、かつ「奇書」ともなれば、それなりの覚悟と執念を持って翻訳してもらいたかった。たとえば『トリストラム・シャンディ』の朱牟田訳は訳者の卓越した英語力を支えに、時間と熱意を傾注したものであったはずだ。しかし残念ながらこの『紙葉の家』の嶋田訳はテクストに対する誠意が感じられないばかりか、そもそも必要最低限の英語力に欠けているとしか思えない。序文が始まってじきに、読者は意味不明な日本語に出くわす(「おれはクララ・イングリッシュって女を忘れようとしてた。食物連鎖の頂点にいる男とデートがしたいって言った女で、おれがすぐに彼女の記憶の中にしっかりと自分の熱愛を焼きつけることになったのは、あるストリッパーに一目惚れしたからだった。」)。この箇所が意味不明なのは、けっしてこの本の奇書としての性質に起因するものではなく、原文「So I demonstrated my unflagging devotion to her memory by immediately developing a heavy crush on this stripper …」(「おれが彼女の記憶を依然として拭えずにいたということは、すぐさまあるストリッパーに入れ込んだりしたことに、よく表れている」)の誤訳である。他にも、「ポール・デマン」とあるのは架空の人物のことかと思ったらポール・ド=マンのことであったりして、フランス語系固有名詞の調べの足りなさも窺わせる。
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20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 どっぷり危険なほどはまりこんで読みたい, 2003/3/31
レビュー対象商品: 紙葉の家 (単行本)
 ゴージャスな本です。仕掛けだらけの本です。ページのど真ん中を、注釈が貫通していたりします。
 本屋でぱらぱらとページをめくると、注釈やら何やらがゴチャゴチャしていて、面倒臭そうです。が、なんてこたぁない。別に、主文を中心にさらっと読み流してしまっていい。それでも十分楽しめます。しかし、それでは、もったいない。

 内容も、やはり「仕掛け」だらけです。自分で勝手に色々な謎を思いついてしまうこともあるでしょう。話の中でのフィクションとリアルが巧妙にもつれ合わされ、かつお互いを際立てています。

 映画「ネバーエンディングストーリー」では、主人公の少年が、暗い屋根裏の倉庫で、一人「終わりのない物語」の本を開き、読み進みます。この「紙葉の家」も、あんな雰囲!気で読みたい本です。ちまちまと、著者の仕掛けを一つずつ味わいながら、作品の世界にどっぷりと浸かって、じっくりと読み進めたい。しかし、たまには現実にも戻って来ないと、危ない。そんな本です。

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15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 多重構造の骨格, 2005/10/10
By 
takabo - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 紙葉の家 (単行本)
 黒地に家という文字だけが藤色になっている美しい装丁。カバーをはずしても美しさは損なわれない。カラー写真のコラージュ。裏表紙は家のポラロイド写真。そして本文にある全ての「家」という文字が藤色になっている。ページをめくると早々にこの本の仕様についての説明があるがここからすでにフィクションは始まっている。現実と空想の境界をなくそうとする演出だ。凝った文字の配列が特徴で時には本を逆さまにしなければならなくなるほどである。

 物語は無限の構造を持つ家とその家にかかわるネイヴィットソン一家のビデオテープによる記録、それに註釈を付けて解説するザンパノ老人の書いた「ネイヴィットソン記録」、それにまた註釈を付けるトルーアント氏の解説と彼自身の物語、さらにトルーアントの母の手紙などで構成されている。つまり3重以上の構造を持ったメタフィクションである。

 紙葉の家(House of Leaves)とはどういう意味か。物語も終わりにさしかかったころ同名の本のページを一枚ずつめくって燃やしていくシーンある。自分が燃やしているシーンについて書かれた本を自分が燃やしているということにもなる。これはメタであり本書の構造を示している。

 またLeaveには離別という意味もある。孤独なまま死んでゆく老人、狂気に落ちてゆくトルーアント、精神病院で死んでゆく母、そして夫婦の心が離れてゆくネイヴィットソンの物語のいずれもがまさに離別という問題を扱っている。

 地獄に通じているような家という設定はホラーSFの古典「異次元を覗く家」を連想させられる。その迷宮を探検する様子を映したビデオは映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」である。たしかにホラーという体裁をしている。だが底辺にあるテーマは別離であり、それこそがこの小説の多重構造の骨格となっているのだ。
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