伝統的な形而上学の中心的なテーマのうち、最後は「神の存在」である。神の存在について、存在論的な証明、宇宙論的な証明、自然神学的な証明について、それぞれ批判がなされる。このうち、カント先生の言いたいことは存在論的な証明に尽きる。
アンセルムス、トマス・アクイナス、デカルト、スピノザ、ライプニッツによる神の存在証明が批判されてゆく。
カント自身は神の存在について、どう考えているのか、ここは中山氏による「解説」をじっくり読んでから、本文に移るといういつもの方法で進まなければなかなか手ごわい。しかし、じっくり読めば第6巻はとても興味深い内容である。