紅蓮の翼シリーズの最終巻となる本巻では、1巻から出されていた、「重戦爆風」「地上襲撃型爆風」をメインとしている。
特に印象深かったのが、重戦爆風を用いたアグレッサー部隊の行動を描いた「我らカモメにあらず」。現場の戦訓をきちんと吟味してフィードバックさせることが下手な日本の組織運営の弱点がさらりと述べられています。
残念なのは、本巻がこのシリーズの最終巻であるために、前巻のニューカレドニア沖夜戦やマリアナ海戦、そして本巻最後で少し語られたラバウル航空戦がきちんと描写されず、消化不良に陥った点。少なくとも、後3巻(4巻でラバウル、5巻でマーシャル、6巻でマリアナ)は書いて欲しかった。
あと、「空技廠版烈風」と「誉搭載の彗星」ですが、どちらもかなり稼働率が悪そうな気が。
烈風の金星六二エンジンは史実でもピーキーでしたし、機体の電動化も当時の日本では稼働率を下げるのに一役買っていましたし。誉搭載の彗星も似たり寄ったり。
後世「誉搭載彗星なんか作らずに爆風に全力を傾ければ」なんていう声もでたりするかもしれません。(更に突っ込めば、烈風もあそこまで性能が出るかといえば疑問)