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紅い花 (小学館文庫)
 
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紅い花 (小学館文庫) [文庫]

つげ 義春
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

▼第1話/紅い花▼第2話/李さん一家▼第3話/通夜▼第4話/海辺の叙景▼第5話/西部田村殺人事件▼第6話/二岐渓谷▼第7話/ほんやら洞のべんさん▼第8話/女忍▼第9話/古本と少女▼第10話/もっきり屋の少女▼第11話/やなぎや主人▼第12話/庶民御宿▼第13話/近所の景色●あらすじ/少女がたった1人で番を務める峠の茶屋がある。ある日、釣にやってきた男がそこに立ち寄った。彼がしばらく休んでいると、そこに少女の同級生のマサジがやってくる。マサジに案内されて、男はヤマメの穴場へと向かうが、その道中で彼は見知らぬ紅い花が群生しているのを見る。そうこうしているうちに彼らは穴場に到着し、男と別れたマサジは山道を戻ってゆく。そのときふとマサジは、茶屋の少女が川の浅瀬に入ってしゃがみ込む姿を目撃する。マサジの目の前で、少女の臀部から出る鮮血の流れが、落ちてくるたくさんの紅い花を飲み込んで流れてゆく…(第1話)。▼日光浴をする男の脇に、美女が寝転がる。彼はその女性に好意を抱くが、声をかけることもできず、連れらしき男に嫉妬するばかり。ところが、日が暮れた海に男が再びやって来ると、そこにはたった1人で彼女が膝を抱えていた。昼間の男について彼が尋ねると、その男は彼女の連れではなく、宿で知り合っただけだという。これをしおに、彼らは大した意味もないことを淡々と話し続け、再会を約束して別れる。その翌日、雨が降りしきる中を待ち続ける彼のもとに、息せききって彼女が走ってきた。彼女は彼に、翌日東京へ戻ることを打ち明け、泳ぎ納めと言って海に入ってゆき、彼もそれに付き合って泳ぎ始める。彼女に泳ぎを褒められ、彼はいつまでもいつまでも泳ぎ続ける(第4話)。●その他DATA/解説・糸井重里

出版社からのコメント

20年以上に渡るつげ義春の創作活動をまとめた短篇集。初期の心暖まる作品「古本と少女」から、80年代の「近所の景色」に至るまでの、万華鏡にも似た彼の世界がここにある。

登録情報

  • 文庫: 318ページ
  • 出版社: 小学館 (1994/12)
  • ISBN-10: 4091920225
  • ISBN-13: 978-4091920225
  • 発売日: 1994/12
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
本を開くと、そこには旅の景色が広がる。
それは、私達が子供の頃、夏休みに遊びに行った田舎の風景のようでもあり、
あるいは一面雪に閉ざされ、人生の行く先さえ見失ってしまうような絶望的な景色でもある。
つげ義春は、そこに自分の居場所を見つけ出そうとして旅をつづけ、
絶望と孤独に苛まれた自身の心が休まる場所の象徴として、おかっぱ少女を登場させる。
つげ義春の作品はどれも暗い。しかし、その最後は、どの作品も希望で綴られている。
「がんばれチヨジ!」とおかっぱ少女にエールを送る『もっきり屋の少女』や、
少年と少女の初恋を旅人が温かい目で見つめる『紅い花』などを読むと、
どうしようもない人生をそれでも信じようとする作者の心が感じられて、
こちらの気持ちも温かくなる。

巻末に収録された『近所の景色』の主人公=作者自身の顔が今までになく
穏やかなのは、そうした作者の魂の彷徨が終わりに近づきつつある証しなのだろうか。

つげ義春の貸本漫画時代から最近作までをコンパクトに網羅して、作者の心の
変遷を感じさせる一冊だ。

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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By RANZAN
形式:文庫
私的には紅い花がベスト。同級生の女の子の方が一般的にちょっとマセてて、
男の子の方が気後れしている感じを冷静に映像化。その繊細さに衝撃を受ける。
チョッと半身でこちらを見返す瞳の涼やかなこと。美しい。
海辺の叙景は秀作。ガロのもっともガロらしいセンス。押し殺したように控えめで、
ピュアな人々に注がれる作者の愛情。
李さん一家がいい。普通に考えると非常にあつかましい夫婦なんだけど、悪びれる
素振りなく、飄々とすまして2階の窓からこっちを見ている姿に、寛容を覚える。

いわゆる温泉一人旅物に見られるつげの情感:土着的な欲情、わずかな金銭に対する
執着、生命の不安、といった陰鬱がどの話にもベースとして横たわっている。
高度経済成長やら合理一辺倒やらに乗り遅れた焦燥と諦観が恥じることなく曝け出され、
その潔さに読者は安堵する。

そういや、ガロの青林堂の社長、どうしてるんだかなあ?
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
「赤い花」つげ義春の中では、叙情的で文学性の高い話になっています。

映画「キューポラのある町」で主人公が芝川の河原で同じような状況となるシーンと重なります。

「古本と少女」もありそうでないとは思うのですが、ほのぼのとした話になっています。

この他、たくさんの短編が掲載されていますが、それぞれのタッチが永島伸二風であったり、水木しげる風であったり、白土三平ぽいものもあります。

ねじ式にとらわれがちですが、これを通して本来のつげ義春が見えるんじゃないかという気がしております。
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手軽に買えるつげ作品集
つげ義春の旅物の名作群が手頃な値段で読めるので、とてもお買い得。欲を言えば、もっと大判で読めた方が望ましいが、この値段ではそれはないものねだりだろう、個人的にはタ... 続きを読む
投稿日: 2009/11/3 投稿者: 一蔵
紅い花・・・穢れ無きものとして
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