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紅い花 他四篇 (岩波文庫)
 
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紅い花 他四篇 (岩波文庫) [文庫]

ガルシン , 神西 清
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

極度に研ぎ澄まされた鋭敏な感受性と正義感の持主であったロシアの作家ガルシンには、汚濁に満ちた浮き世の生はとうてい堪え得るものではなかった。紅いケシの花を社会悪の権化と思いつめ、苦闘の果てに滅び去る一青年を描いた『紅い花』。他に、『四日間』『信号』『夢がたり』『アッタレーア・プリンケプス』を収録。

登録情報

  • 文庫: 150ページ
  • 出版社: 岩波書店; 改版 (2006/11/16)
  • ISBN-10: 4003262115
  • ISBN-13: 978-4003262115
  • 発売日: 2006/11/16
  • 商品の寸法: 14.4 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 本書に収められた作品のすべては著者ガルシンの強烈な道徳心に裏づけされており、短編でありながらも非常に味わい深く、読む者の内面にまで訴えかける力を持っています。『紅い花』で描かれる、愚かながらもこの世の悪と全力で戦おうとした魂、『信号』で描かれる、パッとしないけれどもとびきり善良な魂などは、まさにガルシンが愛してやまぬものだったのでしょう。このように優しく、そして鋭敏な知性を持っていた彼が、美しいものが敗れゆく世の中に対し絶望し、自ら命を絶とうとしたのは当然のことだったのかもしれません。
 しかし却って、その作品から強固な「生きようとする意志」を感じ取れるのは気のせいではないでしょう。彼と世の中との戦いの産物であるこれらの作品は、狂気に苦しみながらもなお生きようとする必死な気持ちに満ちているのです。ぜひ本書を手にとって、その気高い魂に触れてみてください。神西清の名訳のため読みにくさも感じさせません。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
『アッタレーア・プリンケプス』
熱帯生まれの一本の木がガラス越しにあれほどまで憧れた大きな空。
だが実際のそれは寒風吹きすさぶロシアの冬の灰色の空だった。

その木、アッタレーア・プリンケプスは他の木々からどんなに笑われようが揶揄されようが
孤高の意志を持ち続けた。
その願いは無残にも最後には打ち砕かれてしまうのだが、それを嘲笑する他者は
常識を旨とする一般人を表している。
この小説は、「身の丈にあった生活をし、かなえられる範囲での希望を持て。」と言う
当時の彼の国の様相を言い当てているのだろうか?
ガルシンはこの作品で、気高い心を持つことの大切さを説いて(それが徒労に終わろうとも)
くれる。
アッタレーアと、彼と共に生きることを選んだつる植物両者の姿は、’愚かなもの’としてではなく、’かくあるべき心’を読んだ人の心に残すに違いない。

『信号』『四日間』『あかい花』と優れた短編が、神西清氏の名訳でつづられる。
薄い本だが私の宝物である。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
珠玉の短編 2008/4/1
形式:文庫
昭和30年代の中学の教科書に「アッタレ-ア・プリンケプス」が掲載されていた。
私は当時はじめての海外文学に触れたのだが、大変な衝撃を受けてことを憶えている。
それ以来この著者を忘れたことはない。
そのうち、著者ガルシンは33歳で自殺したことを知った。

細やかな神経と弛まぬ正義感が伝わってくる。
ここに収められている作品は、いずれも短編であるが、泣きたくなるほど素晴らしい。
ガルシンは20編しか残さなかったことが残念でたまらない。
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