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17 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
アプローチの仕方。,
By 匿名希望 (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 紀子の食卓 プレミアム・エディション [DVD] (DVD)
『家族』だけでなくこの世界にはあらゆる『役割』が存在し、誰もが陳腐な芝居に興じている。主題に真新しさは無いが、注目すべきは園監督のアプローチの仕方だと思う。 極めて暴力的に嘘を見抜き、切り裂いていく。 血まみれ、怒鳴りあい、泣き喚く。 その先にあるのは光。 個人的には好きな作品です。 かなり人を選びますが。 最後に、妹役の吉高さんは素晴らしいです。 吹石さんとつぐみさんを完全に喰ってます。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「あなたはあなたの関係者ですか?」に衝撃。力のある作品です。,
By
レビュー対象商品: 紀子の食卓 プレミアム・エディション [DVD] (DVD)
本作は言ってみれば、園組の「ダークファンタジー」である。自分の存在って何だろう?あなたはあなたですか?という問いかけは、現代の疲れた社会への回答でもある。戦前の父親特権はすでになく、家族団欒さえも分断されている時代。家族も会社もレンタルでいいんじゃないか。そういう可能性を否定できないところが本作の「怖い」ところである。レンタル家族の窓口「廃墟ドットコム」に関わった主演4人のモノローグで話は進行するが、この団体そのものが新興宗教の匂いがする。だから吹石一恵演じる紀子も、妹のユカもある種「洗脳された」イメージが強いのだろう。レンタル家族はもはやレンタルではなく、宗教っぽい「ファミリー」ということだ。それをブチ壊しに行く父親の光石研も、最後は「ミイラ取りがミイラ」的な状況になる。この団体を主宰するクミコ役のつぐみは、圧倒的なカリスマを感じさせた。54人の集団自殺まで指示できるのだから、映画の中でも明らかに「悪女」にならなければいけないが、生い立ちの不幸を引きずる感情が見事で、物語に真実味を持たせた。また吉高も本作がほぼ映画デビュー作だが、この頃からすでにオーラがある(笑)。メイキングでのハジケぶりとのギャップも可笑しかったが、ラストで洗脳から解かれるのは彼女だけだ。舌足らずだが、姉の吹石よりも迫真度が高かったと思う。特典ディスクはメイキングや舞台挨拶が収録されているが、園監督が話す「新宿駅ゲリラ撮影」の裏話が面白かった。まあ「これから自殺シーン撮ります」って申請、絶対に許可下りないからね(笑)。星は4つです。
27 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
魅惑の演技地獄。かつてない「本気」の映画。,
By
レビュー対象商品: 紀子の食卓 プレミアム・エディション [DVD] (DVD)
メガネっ娘に扮した吹石一恵のふくれっつらにまずハマる! 青春期特有の否定性のままに、此処ではないどこかを求めて家出する紀子。「停電です。…しました、停電。」キャストそれぞれのナレーションが心地よく、ラジオドラマみたい。―上野駅54(つぐみ)にならってレンタル家族に従事する紀子(歯ブラシくわえた2人の夜のシーンがエロくて絶妙)模擬家族を演じていくことで新たな自分=ミツコへと変わっていく吹石の熱演が見もの。否定性から見かけ上の肯定へ。ミツコは紀子の関係者となり、優越の目で世間を見る錯覚に酔いしれる「私達が東京を飼っている…」ライオンになりすましたウサギ。 ―姉よりも冷静な妹ユカ(吉高由里子すごい!冷ややかな美貌!あの目つき!)もまた好奇心から姉の足跡を追い、娘2人が失踪したあとの父親の動向をシミュレートしてみせたノートを残して、家を出る(この辺はノートをとってる彼女の姿が、教室、プールサイド、街頭、と美しいシーンの連続!) ―父・徹三の章からラストまで一分の隙もないスリル、自殺サークルの意味が初めて具体的に語られる古屋兎丸の怪演! そして父娘の再会の場に集中する役者全員の気迫! 嗚咽しながら妹が言う「・・・みんなライオンに見えるの。・・・ウサギに戻ろうよ」この言葉で四人の中の何かが終わる。・・・ミツコは紀子に戻り、徹三は生まれ変わって、娘にとって良き父親たろうと既にまた演じ始めている?!―ひとり目覚めている妹だけが、再び始まる虚構の虚しさを断ち切って、もう一度、今度は本気で家を出てゆく・・・。 癒しとしての家族性の確認(ノスタルジー)とその家族性からの全き解放の夢を同時に見せるラストまで、全カットに無駄がない、必然性を感じる映画。娯楽を越えた、一から十まで「本気」の映画。
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