一般的にコメディーものであれば、コミカルに演じた挙句にエンディングはハートフルに包み込むというパターンが多く、それが好感が得られるところであり、アメリカンコメディの持ち味なんですが、この作品の場合、そこまで踏み込んでいないところがあります。
たしかに、B級仕込みであっても、コミカルはコミカルなんですが、ただシチュエーションが”紀元1年”ということがあり、往時の古代人の人ごころとは現代のような情緒的ではなかった、もっと野趣あふれる動物的ではなかったのではないかと想定しているように見受けます。
そのため、ハートフルに落とし込める展開まで掘り下げることが出来ず、単なる小ネタの連続ワザで笑い飛ばすということになったようです。
せっかく、禁断の果実やイサクなど旧約聖書をネタにしているのに、それほどの活用ができていない。
主役には、「トロピック・サンダー」、「ナチョ・リブレ」、「俺たちニュースキャスター」、「愛しのローズマリー」などといった数々のコメディドラマで活躍しているジャック・ブラック、それに「ジュノ」でのマイケル・セラと、そこそこのその道の役者ぞろいなのに、もう少しコンテンツさえしっかりとしていれば、お下劣な笑いだけでなく、おしゃれに笑えるユニークな作品になったと思います。