糖尿病の食事療法とは、食後の高血糖状態を改善すること。そもそも肥満はインスリンの効きが悪いので痩せることだ。その為にカロリー制限も一定の効果はある。摂取カロリーを減らせば血糖値は下がる。しかし食後の高血糖の改善には力不足だ。またカロリー制限は継続性も問題あり。更にもう一歩工夫が必要で、本書の「食べる順番療法」がある。食後血糖値を急上昇させない為に、(1)野菜・きのこ・海藻を食べる。(2)蛋白質のおかずを食べる。(3)最後に炭水化物を食べる。 これで血液中の血糖、脂質、血圧が低下する。ご飯の量が自然に減る。極端な糖質制限をする必要がない。2型糖尿病は、加齢、肥満、アルコール多飲、食生活の乱れ、運動不足、過度のストレス等の生活習慣の影響で、特に食事が問題だ。 多くが健康診断で「血糖値が高めですよ」と言われながら、それに対し多忙・面倒から放置する。10数年後に深刻な合併症が出る。糖尿病の網膜症で失明、腎症で血液透析、神経障害で足切断、そして脳梗塞に心筋梗塞だ。放置せず、少なくとも食べる順番療法をいち早く実践するのが有効だ。 食事療法の中には「炭水化物を徹底して抜く、おかずを沢山食べる」という糖質を極端に制限するものがあるが、如何にも危険だ。一時的に急激に体重と血糖値は下がるが、極端な食事制限は長続きしない。薬服用やインスリン治療の患者が極端に制限すれば低血糖状態になる。肉類ばかり食べればコレステロールの摂り過ぎで動脈硬化、蛋白質の摂り過ぎで腎臓の負担が大きい。低炭水化物、高蛋白質、高脂肪ばかりが体に良い訳がない。アトキンスダイエットも欧米では推奨されなくなったと聞く。炭水化物の量を減らすことは必要だが、炭水化物を毎食抜くような極端な糖質制限食は怖すぎる。糖尿病患者は、結局はバランスの良い食事にし、その中で「避ける」「摂る」を木目細かく考え、よく噛んで、時間をかけ、膵臓・腎臓を労わることだ。運動はブドウ糖を消費し血糖値を下げる急性効果があり、血糖値を上げにくい体質にする体質改善効果があり、特に太もも筋肉を鍛えるのが、血糖値改善に効果大だ。要は、食べる順番を変え、ご飯を少しにし、食後歩いて、また太ももを鍛える運動もして、ストレスを減らす、これを総合的に実践することが肝要だ。