筆者の鴨志田さんは糖尿病になってしまった朝日新聞記者さんである。
1991年の初版。当時のベストセラーの文庫版である。
今から19年前の状況を知るの丁度いい古典と言える。
サブタイトルに有るように当時は糖尿病は「10人に一人の病」だった。
だが、19年経った現在は最早「5人に一人の病」である。
2000万人以上が糖尿病か、その予備軍。
「この世に10人に一人という病気があるなんて、本当に驚きだ」(4p)とは虎ノ門病院の小坂院長先生の当時のコメントだ。
「5人に一人」の現状を見たら、小坂院長はどう仰るであろうか、見物である。
「人類の体とは、過食時代を想定してつくられていない。」(48p)
19年前はこういう認識であったのですな。
否、現在でもこんな認識の専門家だらけかも知れませんな。
現に専門医は脂質の摂り過ぎ、カロリーの摂り過ぎが悪いと連呼である。
正解は、「人類の体とは、糖質を摂る事を想定してつくられていない。」
農耕が始まって大量の穀物(糖質)を摂り始めたのはホンの1万年前。
それに対し、人類誕生は400〜700万年前。
当然、ヒトの遺伝子は旧石器時代の生活に最適化されている。
穀物をこなすまで進化するには余りに時間が短過ぎた。
本来の食べ物(ニッチ)で無い物(糖質)を食べ続けたら一体どうなるか。
エネルギー代謝が滅茶苦茶になるのは当たり前である。
それが、糖尿病爆発であり、伝染性メタボである。
糖質制限はヒト本来の食に戻す事で、狂ってしまったエネルギー代謝を元の状態に戻す手法。
余計な物(糖質)を止める。
そう、釜池豊秋先生が提唱する「マイナスの栄養学」なのである。
糖尿病の方全てにお勧めする古典である。