今から20年前、1990年代の著作であり、
糖尿を空腹時血糖値だけで論じるなど
内容的な古さは否めないが
(現在なら、ヘモグロビンA1Cで判定)
糖尿病に至るまでの生活習慣や
かかってからの闘病生活などは
現代にも充分通じるリアリティを持っている。
特に、緊急入院したものの
瞬く間に血糖値の数値を改善し、
「さすがですね」と褒められて退院した著者が
ちょっとした仕事のトラブルをきっかけに
精神のバランスをゆるめ、
また、あっと言う間に再入院になるくだりはすごい。
普通の闘病記なら、書かない部分である。
トラブルの差はあるだろうが
誰にでも起こりうる「転落への例」として
たいへん記憶に残った。
再度書くが、医学的には古い。
しかし、「患者学」としては永遠の作品であろう。