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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読書の至福。,
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レビュー対象商品: 精霊たちの家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-7) (単行本)
チリを舞台に、一世紀にも及ぶ家族の歴史と当時の世相を描き、間然するところがない。まさに本書は、傑作です。 本書では、三代にも及ぶ女性の人生が描かれていくのですが、そこはラテンアメリカ、登場人物も、出来事も普通にはいかない。なにせマジックリアリズムのお国ですから。 物語は数々の魅力的なエピソードに溢れています。ここは天性のストーリーテラーといわれるアジェンデの独壇場、巧みな語りに翻弄され、投げ出され、思わずうれしい悲鳴をあげてしまいます。ぼくは、この一作で完全にこの作家の虜になってしまいました。 これまで、彼女の作品は何作か翻訳出版されているのですが、その中でも本書はダントツのおもしろさ。小説を読んできて、ほんとに良かったと思える作品でした。 本書を読んでいる間、至福の時間が訪れるということは、保証いたします。 どうか存分にこの物語をお愉しみください。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読書の精霊が降りてくる,
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レビュー対象商品: 精霊たちの家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-7) (単行本)
激動のチリを生きる一家の三世代に渡る愛と憎しみの物語。魅力がたくさんありすぎてひとことで言い表せないので、比喩で表現してみます。 愛という縦糸と、登場人物たちという横糸、それがどんどんと折り重なってできた美しいタペストリー、それが『精霊たちの家』です。 私たちは読むという行為で、ハラハラしながら、ドキドキしながらどんどんタペストリーを織っていきます。 織るスピードはどんどん早くなっていき、止まりません。疲れることなく夢中で織っていきます。 そして、あと少しで完成する、最後の16ページのエピローグで、織るスピードは急にゆっくりになります。 だんだんと完成する絵の全体像がわかってくるのです。そして、ページをめくる手が震えて涙が止まりませんでした。 それは、最後まで読んだ読者だけに許されるすばらしい特権だと思います。 やはり『百年の孤独』と比較をしてしまいますが、共通点は「家族という器を通して100年を描く」というところだけ。 一概に「マジックリアリズム」とくくっては失礼ではないかと思うぐらい二人のストーリーテリングは異なる。それぞれすばらしいです。 また、戦争、植民地、クーデター、虐殺・・・日本とはまったく縁遠いチリという国の100年をこの本で知ることができました。 大げさですがチリの歴史書としても読める気がします。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ドラマチック・マジックリアリズム,
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レビュー対象商品: 精霊たちの家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-7) (単行本)
この小説の中では、家の中を精霊がうろつき、家族が恋や革命、政治活動や医療、宗教、芸術活動に奔走します。過剰なまでの個性の強さ、過剰なまでに派手なストーリー展開にすっかりひきつけられました。この派手さは小説をドラマチックにしようとして演出されたものではなく、史実をもとにしたものです。マジックリアリズムを語る時、ラテン・アメリカでは魔術的なことが頻繁に起こるから、現地の人にとってみれば、マジック=日常であるということが言われますが、同じようにドラマチックもラテンアメリカの日常なのだろうかと思いました。 ガルシア・マルケス『百年の孤独』、フォークナー『アブサロム・アブサロム』、池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』が好きな方にはお勧めです。
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