カウンセリングの初回面接での「見立て」を勉強し直そうと、探して
いて出会ったのが、この本です。
ここが大切と言われているにしては、
「見立て」をとりあげて教えてくれる本が少ないのは意外でした。
心理アセスメント=心理テストという図式は、私の頭の中にもあったので、タイトルには
抵抗がありましたが...読み終えて、とても満足しています。
なんといっても、津川さんという人は 現場で実践されている方だということがわかります。
そのことをよく表しているのは、『症状または主訴』で語られる、この言葉でしょう。
...「腹部膨満感」という言葉に集約してしまっては、臨床心理面接に肝心なものがごそっと
抜け落ちてしまう。
「集約してしまっては」とか、「ごそっと抜け落ちてしまう」という言葉は、これだけでも、
現場感覚にぴたりとはまる、いい表現です。
心理アセスメントとは、「クライエントを色々な視点(切り口)から観ること」と言ってよい
のではないでしょうか。ある時ある瞬間、この切り口から観えるクライエントにセラピー
(カウンセリング)の効果/進展や後退を感じて一喜一憂するのではなく、なぜ『いま』、
クライエントはこの状態にあるだろうか、と考えることで、クライエントをとらえ直せること、
それがより深くクライエントを理解することにつながっていくこと。これが「アセスメント」の
意味(意義)ではないかと思います。
第5章 表3_体験過程スケールの各段階の特徴 や 第7章以降で語られていく「トリアージ」、
これがまとめられた 第12章 表2_精神科臨床における心理アセスメントの六つの視点 は、
私のとって とても役に立ちそうです。
「見立て」を掘り下げようとして、出会った本ですが満足できました。
広い見方、クライエントとの向き合い方を教えたもらったようです。