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39 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
希望の書,
By ガタピシ (静岡県浜松市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 精神科治療の覚書 (からだの科学選書)
心の専門職とは、まったく無縁な私ですが、本書は折に触れ、何度となく読み返しています。レヴューを書く前に、なぜなんだろう?と考えた。精神科医としての中井氏の患者に対する誠実な態度。冷静な観察眼・思考しぬかれた平易な「ことば」が、はるかなパースペクティヴ=展望、つまり希望を与えてくれていることに気がついたのです。「そう、<時間>こそは、<医者>にも増して最古で最有力の薬であろう。他のものはすべて、その<時>を虚ろで不毛なものとしないための方策ということもできるかも知れない」。「われわれは患者に<訴える能力>があることを評価し、それを態度で示す必要があるだろう。それはまず、訴えを<聴く>ということである。ただ聴くだけでもすでに重要な意味があると思う」。「病人の心理―これも精神科に限らないことであるが―自分の苦痛を大勢の人も味わっているようなものと知りたい反面、それは自分だけに起こった特別なこととみなしたい心理が働く」。「服薬に伴う不安は精神科の場合、とくに無視できない。というのは、まさに不安の軽減こそ、薬物を処方する第一の目的だからである」。「その日一日覚えている夢は、何かの形でその人のもつ越えにくい問題を含んでいるといえそうである」。「もしも、精神科医が患者にある観念を注入しようとしたり、患者の観念を奪おうとしたり、内面を全部分かろうとしたり、患者を操ろうとしたり、幻想を抱かせようとしたり、人格的影響を与えようとしたりするのが、いくらかでも正当であるかのように思っているとしたら、それは、公衆であろうと精神科医であろうと、誤りであり、よいことであると思っているとすれば、とんでもない錯覚である」。 どの言葉も、精神科の領域を「超えて」響いてくるから不思議です! 最後に、「医者ができる最大の処方は<希望>である」。
43 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
出版されて21年、連載されて25年余。今も新鮮な感動,
By カスタマー
レビュー対象商品: 精神科治療の覚書 (からだの科学選書)
四半世紀を経ても今も新鮮な感動をおぼえる。分裂病を実質的に治療の対象にし、回復可能な病として世に出された。中井氏は文献引用とことわざを豊富に使い、自らの論を厳しく検証しながら臨床経験を語っている。これに勇気づけられた臨床医は数知れない。氏は当時から精神病院のダム化現象を予測している。市の語り口は穏やかだが、その文章は含みが多く正確に理解されがたいのはやむを得ないかも知れないが、分裂病の治療に目鼻をたてた業績が時代を経ても淘汰されないのは自明のことである。精神科に志を持つ医師や患者・家族に一読を勧めたい。この書が欧米で読まれる日が来るだろうか。
30 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
もうこれ以上書くことはないのかもしれませんが,
By arakimi (群馬県吾妻町) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 精神科治療の覚書 (からだの科学選書)
学生時代、精神科の実習が始まるにあたり、大学地下の書店で購入しました。精神科の実習には意欲を持っておりましたので。熟読しました。結局精神科医にはなりませんでしたが、折にふれてこの本は開いています。対人関係の理解に役立てています。 大冊ですがSullivanの「精神医学は対人関係論である」もお薦めです。
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