「この物質と、あの物質を混ぜると、こうなるぞ」「この現象は、こういう原理によるものだ」と分析し、理解していくのが自然科学。
「この制度の実施で、こういう効果が出る」「仮にこんな状況になったら、社会はどうなる?」と分析し、理解していくのが社会科学。
どちらもこの世界を理解する上で重要な分野で、特に19世紀から20世紀にかけて飛躍的に進歩しましたが、、最後に「人間とは、どういう生き物か?」という大きな謎が残った。その謎を解きほぐし、弱さや汚さも含め、人間の精神を分析していく試みが精神分析学であり、今日の心理学や精神医学の基礎になると同時に、政治から芸術に至るまであらゆる分野における「人間観」に影響を与えたのが、フロイトの、この著作。
という事で、フロイトの精神分析学の基本的エッセンスが紹介されている漫画です。フロイトと言うと「そりゃセックスが原因だな」「それは性器の象徴」「その件もセックスの影響だね」と、何でもかんでもエロ話に結び付ける人のような印象もありますが(無いか?)、やっぱ、なんだかんだ言って、心理学の全ては、この人から始まったんですよ。学説の紹介だけでなく、駆け出しの医者だったころからのフロイトの歩みを追って、理論が形成されていく過程がキッチリと紹介されてる点に好感。絵もスッキリしてて読みやすい。
それぞれの項目についての説明が、もうちょい厚く盛り込まれていると、なお良かったかな。ページ数の制限もあるので、細かく説明すると、ひたすら解説ばかりになってしまうという問題もあるのでしょうが…
漫画で概要を掴んだら、原典も一読される事をオススメします。