私自身は、理科系の米国博士号を取得した。私の経験と照らし合わせて、米国の博士号の取得に関してよく書かれた書物だと思う。ただし、この書物の著者の専門である経済学のような文科系なので、実験と研究に重きが置かれる理科系の大学院に関しては言及されていない。もし、これから米国博士号を取ろうと思っている方にとっては、良い入門書だと思う。本書にあるように、米国大学院ですべての授業を履修して受験する「コンプ」に合格するということの厳しさは筆舌に尽くしがたい。本書ではふたりの教授が審査するとあるが、私の博士号を取った大学院では、メジャーの専攻の教授ひとり(主査)、マイナーの専攻の教授二人(副査)、メジャーとマイナー以外で、履修した授業に関連した専攻の中から二人の合計5名の教授が審査官だった。思い出しただけでも身が縮まる思いがする。