原始人が蘇って、研究者や軍事用ロボットと世紀の凡戦を繰り広げ
る漫画。主人公ピクル君はこの後、範馬刃牙11巻からバキワールド
の住人となります。
さて、まず作者としてはティラノサウルスと戦って勝つキャラクター
を描きたいという欲望があり、それをしかも現代を舞台にして活躍
させる話を思いついたのだが、それを実現させるためには、幾つか
の乗り越えなくてはいけない壁がある。
人類がティラノサウルスと同じ白亜紀末期(6500万年前)に出現し
ていたことににしなければいけないが、実際には最古の人類は800
万年前ぐらい。また人類の発達史からみるとホモサピエンスが発生
したのは200万年前である。
しかし、6500万年前に人類は存在したのだとするなら、フィクショ
ンなのでそれはいい。問題は人類の発生、発達段階が上記のように
実証されているので、6500万年前に人類が存在したとすれば、低知
能であるに違いないし(これは後の巻で、作中でピクルの脳の小さ
さについて触れている)、また当然サルから進化した人類は体格が
小さいし(有名なアウストラロピテクス、ルーシーで1メートル程)、
毛むくじゃらだろう。
ところが、ピクルは体毛は薄いし、西洋人以上にでかいし、何故か
首の骨は太い(四速歩行だったので首の骨は太いなどとおかしな話
になっている)。
それでも、ムキムキの体格のいい猿人が白亜紀末期に存在したとし
よう。次は現代まで時間を飛ばないといけない。作中では塩漬けさ
れたのでOKとなっているが、凍ったにしろ、塩漬けにされたにし
ろ、その時点で死ぬと思うけどな…。
まぁ、それもこれも、意志の力で克服したという謎の理論が働いて
障害を乗り越えたのかもしれない。いい根性している奴が一番強く
て無敵ってのが、近年の板垣イズムである。夢枕獏の、板垣恵介は
肉の思想家だという褒め言葉が懐かしい。