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箱男 (新潮文庫)
 
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箱男 (新潮文庫) [文庫]

安部 公房
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登録情報

  • 文庫: 246ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (2005/05)
  • ISBN-10: 4101121168
  • ISBN-13: 978-4101121161
  • 発売日: 2005/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (37件のカスタマーレビュー)
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32 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 異常な、それでいてひどく親しみのある存在, 2005/6/9
レビュー対象商品: 箱男 (新潮文庫) (文庫)
箱男――頭かすっぽりと箱をかぶった男。
社会の枠組みには収まりきらず、それでいて社会に溶け込んでいる奇怪な存在。
単なる浮浪者のようで異なる存在。
誰もがその存在を認めているのに、決して話題にはしない。
やっぱり”箱男”は”箱男”以外の何者でもないのです。
この本は、そんな箱男と看護婦と偽の箱男をめぐる話です。

少し昔に書かれた作品ですが、今でも十分新鮮に感じる作品ですよ。
現代にも十分通じるものがあると思います。
世にも奇妙な物語などが好きな方は、きっと気に入ると思います。

ただし! 作者の作り上げる作品世界は好き嫌いが分かれる世界だと思います。
画家にたとえるなら、ダリのような。
好きな人には、とても楽しめる作品。でも、そうでない人にとっては理解に苦しむ・生理的に受け付けない世界だと思います。

一応長編なので、「長編はちょっと……」という方は、短編集から手にとって見るのも良いかもしれませんね。

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30 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 罪作りな作品, 2008/4/7
レビュー対象商品: 箱男 (新潮文庫) (文庫)
本作の最大の美点であり欠点は、このタイトルだろう。一体何人の中高生が、この素晴らしいタイトルに惹かれてこの本を手にしたのだろうか。そして何人が、この訳の分からなさに跳ね返されて、その他の傑作に出会う機会を逃したのだろうか。想像するだけで残念な気分になる。
もしこれを読んでいるあなたが、安部公房に興味があるけど何から読んだらいいか分からなくて困っているなら、悪い事は言わない、本作はおよしなさい。まずは「鉛の卵」辺りの中期の短編か、「砂の女」にすべし。その次に戦慄の傑作「第四間氷期」。
その後は、全作読みたくてたまらなくなるだろう。そうなってから手に取るべき、中級者向けの作品。
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15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 日本文学史屈指の前衛作品, 2009/10/3
レビュー対象商品: 箱男 (新潮文庫) (文庫)
 安部公房の作品を読んだのは随分久しぶりだったが、本書を読み、その前衛的な手法にただただ圧倒された。全編を通じて前衛的な手法が実験されており、これに幻惑されない読者はいないだろう。冒頭の新聞記事、いきなり箱の作り方から始まる本文、挿絵的に挿入される詩と筆者撮影の写真、破天荒な展開を見せるストーリー。同世代の作家の中では間違いなく最も前衛的、実験的な作風である。三島由紀夫や大江健三郎の他に安部公房を有していた戦後の日本は明らかに世界に冠たる文学大国であった。

 ただ、音楽や絵画でもそうだが、芸術性が優れていると感じてもなかなか好きになれない作品というのがある。私にとって、残念ながら、この作品はこのカテゴリーに属してしまう。その実験的な手法は間違いなく卓越したものであり、今後の世界の文学界に影響を及ぼし続けていくものだと私は思うが、私はより古典的な手法をとる作品を好む。しかしながら、安部公房の日本文学史における位置づけをあらためて考えさせてくれた本書は、一読の価値がある作品だと言えると思う。
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