もしオレが、いわゆる“京平ディスコ/ソウル”のオムニバスを作るとすれば、岩崎宏美の「シンデレラ・ハネムーン」とか、桜田淳子の「リップスティック」とかも入れて、もっとガチムチ……いや、ガチガチに鉄壁な構成にして……とか考えると思うんだけど、このアルバムはその辺ちょっと違っていて、余裕というかすき間みたいなもんがある。1曲めのインストのカッコよさに度胆を抜かれたあと、前半は手堅い感じの楽曲が続くが(優雅―ユウヤ―の2曲がいい。京平さんの作品を多く歌った彼女は、単独CDも出ているので、ぜひチェックを…)、ちょっと酒やけしたような歌声が魅力的(?)なシェリーが登場するあたりから、通好みというか、微妙にB級っぽいテイストの楽曲が混じってきたりする。そして実は、サウンドとかバリバリにバタくさいのに、聴いてて頭に浮かぶのは盆踊りの光景だったりするような、豪華なセンで行こうとして、ちょっとだけハズしちゃった? みたいに一見みえるような(タクシーの座席みたいな感じか)、こういったラインの楽曲にこそ、京平さんの真髄があるんじゃないか、なんて気もする今日この頃ではある(ちなみにB級ラインの筒美作品では、小川みきの「燃える渚」あたりが最高峰なのではないかと、個人的には思っている)。
何はともあれ、全編―約67分―ノリノリなのは確かであり、下世話なとこもあるが決して下品にはならず、今後ダサくなることもきっとない、そんな京平サウンドが満載された1枚だ。