“ルポルタージュ芸人”=水道橋博士による健康読本の第2弾。
前作が様々な最新の健康法に体当たりで挑み、
徹底検証したオムニバス的な作品だったのに対して、
本作は昨今、何かと話題の「加圧トレーニング」で
自らの肉体を極限まで鍛え上げ、その“山本キッド化”した体で
「東京マラソン2007」に出場、フルマラソンに初挑戦するという、
ひとつの大きな物語を描いた内容になっている。
白眉は、何と言ってもマラソン大会当日のドキュメントである最終章だろう。
レースが進むにつれ徐々に熱を帯びていくその筆致からは、
家族が待つ遥か42.195キロ先のゴールを目指して、
雨の中を疾走する博士の息づかいがリアルに伝わってくる。
そしてレース終盤、それまで冷静かつ客観的に自分を見つめてきた博士が、
ついにその感情を爆発させる姿に、誰しもが大きなカタルシスを感じるはずだ。
お笑い界屈指の書き手として濃厚な文章を数多く著してきた水道橋博士だが、
ここまでストレートに感動させられたのは、本作が初めて。
こんな博士が読みたかった!
ちなみに、「ハゲ克服法」「バイオラバー」「アサイージュース」など
前作で取り上げたテーマの後日談、さらに「MBT」や「酸素カプセル」といった
新たな健康法の検証レポもコラムとして収録されており、こちらも読み応え十分だ。