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第4の神話 (角川文庫)
 
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第4の神話 (角川文庫) [文庫]

篠田 節子
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

急逝した美貌の女性流行作家。華やかな姿に秘られた孤独とは――。

40に手が届く女性ライターが、急逝した美貌の女性流行作家の評伝を書くことになった。華やかな姿ばかりが目に付く彼女だったが、その裏側には想像を絶する孤独があった。待望の文庫化!

内容(「BOOK」データベースより)

芸大声楽科を卒業した美貌の人妻。理解ある夫、素敵な恋人、可愛い小供。すべてに恵まれた女性ベストセラー作家・夏木柚香が急逝した。だが、「私の作品は、五年しかもたない」という言葉を遺した彼女が美しい仮面の下に抱いていたのは―。彼女の評伝を書くことになった女性ライター、小山田万智子が柚香の本当の姿を抉り出す。女の心の闇底に潜む真実に迫る衝撃作。

登録情報

  • 文庫: 468ページ
  • 出版社: 角川書店 (2002/12)
  • ISBN-10: 4041959020
  • ISBN-13: 978-4041959022
  • 発売日: 2002/12
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 523,579位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 篠田作品は、しばしば読者に体力を要求する。そんな中で「第4の神話」は、あまり消耗せずに読める。モデルとして想起させられる人物への配慮か、いつものグロテスクな演出はなりをひそめているからだ。それに加え、語り手の万智子が常識人であり、小さいながら前向きのエネルギーに駆り立てられているからだろう。彼女は、ライターという職業に幻想も抱いていないが、それなりの矜持がある。「きちんとした仕事」をすると評価され、自分の名前でノンフィクションを出すという夢さえ暖めている。彼女のそうしたプロ意識は本書を読み進めていくうえで適度なドライブ感をもたらし、快感でさえある。ゴーストを要求される場面で万智子があっさりと妥協するのも篠田さんらしいリアリズムの徹底だ。こうした場面で行過ぎた葛藤が描かれると疲れるし、リアリティを失って読者は共感できなくなる。

 主人公の思い込みが一枚ずつ剥がされていき、早逝した「バブル作家」の実像が最後にやっと焦点を結ぶ過程を追った描き方は、「贋作師」「カノン」「聖域」など一連の篠田作品と共通し目新しくない。文中に全く違った文体で「バブル作家」の文章が引用される書き分けのテクニックも素晴らしいが、「聖域」ほど読者を圧倒しない。

 篠田作品では使い古された手法が安易に使いまわされているといえばそれまでだが、例えば能とコンテンポラリーダンスのコラボレーションで演出される彼岸と此岸の重なり合うモチーフは、篠田作品の通奏低音であり、次はどのような装束をまとって演じられるのかが楽しみである。

このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
やはり・・・ 2003/7/13
形式:文庫
私もこの本を読みながら、密かにこれは、森瑶子さんのこと・・・!?
と思っていました。ただ、これはあくまでも推測ですが・・・。
(美貌、と書かれていたので、違うかなと思ったのですが・・・。)

主人公の人生とバブルの女流作家の人生が交差し、
中盤までぐいぐいと惹きつけます。

ただ、後半から終わりにかけて、すっきりしないものを

感じました。エンディングも、個人的にあまり納得
できないものでしたが、こういうこともあるんだな、と
視野が広がった気分です。

謎は謎のままでも良いのかもしれない、というのと、
これじゃあ、あんまりだ、というふたつが混じりあった
そんな不思議な読後感がありました。

このレビューは参考になりましたか?
4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 江口哲学 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
急逝した、全てに恵まれた美貌の女性ベストセラー作家・夏木柚香の評伝を、女性ライター・小山田万智子が書くことになる。万智子が取材を重ねるうち、柚香のそれまでの神話が崩れ、新たな神話が出来上がってくる。この過程にはミステリー的な部分があり、ひょっとするとホラー的要素も含まれているのかと思ったが、最後はうまくまとめられてしまったと言う作品である。いくつかの謎は残されたままで、釈然としない結末であるが、カノン (文春文庫)ハルモニア (文春文庫)のように、「芸術」を理解出来ない人はこの作品を読むべきでないと篠田節子は思っているのかもしれない。柚香の新たな神話が出来上がる過程と、万智子の生き様自体は楽しめる作品である。
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