桃井かおりが出演、北海道が舞台でロードムービー風…同じ山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」を思わせるようなシーンで始まる。
ストーリーは桃井かおりのマドンナ(ひとみ)が結婚式から逃走、様々な曲折を経て同じ相手と結婚するという物語。だが、メインのストーリーの肝要な部分に寅さんの絡みが弱く、やや散漫な印象もする。
しかしながら、一つ一つのエピソード、テーマ、シーンの描写に優れたものが多い映画だと思う。
冒頭の満男の作文を寅さんが読み上げるシーン、微妙にしかし辛辣に寅さんの問題点を突いて爆笑。
次いで、北海道の旅館のエッチな若旦那役の湯原正幸が良い味を出している。寅さんとの相互の絡みも面白い。
桃井かおりのマリッジ・ブルーから結婚式からの逃走シーン、真に迫っていて妙に迫力がある。そして布施明との関わりを見直し、自分達の意志で結婚を決める。翔んでるように見えるが、実は真面目で真剣に自分の人生を考える女性だったのだ。
そして最後の結婚式。簡素だが、実に心のこもった式で、感銘を受けた。
木暮実千代の母親との絡みも良い。幸せについての考え方の違い、それでも結婚式には出てくれる母親への感謝。
これで寅さんとの絡みの必然性があれば、尚良いのだが、それでも優れたシーンがところどころ見られる映画だと思う。