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第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
 
 

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) [新書]

パオロ・バチガルピ , 鈴木康士 , 中原尚哉 , 金子浩
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,680 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

化学物質の摂取過剰のため、出生率の低下と痴呆化が進行したニューヨーク。市の下水ポンプ施設の職員である主人公の視点から、あり得べき近未来社会を描いたローカス賞受賞の表題作。石油資源が枯渇し、穀物と筋肉がエネルギー源となっているアメリカを舞台に、『ねじまき少女』と同設定で描くスタージョン記念賞受賞作「カロリーマン」。身体を楽器のフルートのように改変された二人の少女を描く「フルーテッド・ガールズ」ほか、本邦初訳5篇を含む全10篇を収録。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞受賞の『ねじまき少女』で一躍SF界の寵児となった著者の第一短篇集。

内容(「BOOK」データベースより)

化学物質の摂取過剰のため、出生率の低下と痴呆化が進行したニューヨーク。市の下水ポンプ施設の職員である主人公の視点から、あり得べき近未来社会を描いたローカス賞受賞の表題作。石油資源が枯渇し、穀物と筋肉がエネルギー源となっているアメリカを舞台に、『ねじまき少女』と同設定で描くスタージョン記念賞受賞作「カロリーマン」。身体を楽器のフルートのように改変された二人の少女を描く「フルーテッド・ガールズ」ほか、本邦初訳5篇を含む全10篇を収録。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス受賞の『ねじまき少女』で一躍SF界の寵児となった著者の第一短篇集。

登録情報

  • 新書: 400ページ
  • 出版社: 早川書房 (2012/2/9)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4153350028
  • ISBN-13: 978-4153350021
  • 発売日: 2012/2/9
  • 商品の寸法: 18.4 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hp トップ500レビュアー
バチガルピに与えられるキャッチフレーズは、どうも的を射ていないような気がします。
ハヤカワのメルマガでは「グレッグ・イーガン、テッド・チャンにつづく存在を求めている方」に本書をお薦めしているのですが、イーガンやチャンは明らかに傾向が違うので、そう期待して読むのはあまり幸福なことに思えません。

むしろこのバロックめいた輝きは、80年代サイバーパンク、とりわけブルース・スターリングを夢中で読んだことを思い出します。
ただ、80年代サイバーパンクの頃から比べると、我々の日常がよって立つ世界そのものが不安定さを増してしまったので、この作家の描く世界の痛ましく歪んだ煌めきの衝撃度はかなり低くなってしまったかもしれません。
それでも孤児の生活やたった1匹残された犬、不妊と不死など、とうに手あかがついているはずの素材を、いい意味の既視感という取っ付きやすさに変えて披露してくれる世界は十分魅力的です。短編ならではの手際のよさもそれぞれの作品に感じられ、満足のいく1冊でした。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
やっぱり、このパオロ・バチガルピは最高だ。早川書房の新しいシリーズ、「新☆ハヤカワ・SF・シリーズ」の第2弾は、昨年『ねじまき少女』で鮮烈な日本デビューを飾ったバチカルピの短篇集。

『ねじまき少女』は、「SFが読みたい!2012」で発表された昨年の海外SFベストテンでは、惜しくもイーガンに続いて2位となったが、私的には断然1位の作品。この短編集でも、その「ねじまき少女」で描かれた世界でのストーリーも収録されていて、「ねじまき少女」を読んだ人も、これから読む人も楽しめる作品。

その2作品、「イエローカードマン」と「カロリーマン」以外にも楽しめる作品が盛りだくさん。「SFマガジン」で掲載された時にも読んではいたが、こうやって1冊にまとまって読むことができるようになり、なお一層、彼の作品世界が、21世紀の現実世界の有り様を、うまく先取りしている感じがよく分かる。

収録作品の中では、表題作の「第六ポンプ」も現代の知性の劣化の状況へのブラックなユーモアが感じられて良かったし、「不ルーテッドガールズ」もインモラルな感じで好みな作品だった。

早く、長編第2弾も翻訳されるといいなぁ。
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8 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
さすがに半分既読だなぁ。とは言え、かなり前なんで半分再読。

既訳短篇では「ギャンブラー」以外は全て収録。ついでに入れちゃえばいいのに、と思ったものの、ちょっと他の作品とカラーが違うんだよね。

エネルギー、食料、人口、水、化学物質……バチカルピの描くディストピアは、現在と地続きに存在している。
前世紀(SFっぽい!)に流行った世紀末ジャンルも、水や石油が枯渇しているのがお約束だったけど、それは舞台設定の色付けに過ぎないものが多かったけど、バチカルピ作品では、その破滅は物語の中枢をなしている。事態を好転させるヒーローの登場など期待できるはずもなく、彼らは現状に耐え、生活していくしかない。
その姿は、我々の状況と全く同じなんだよね。夢も希望もないんだけど、それでも生きていかなくてはならない。

初訳作品は、
・「ポケットのなかの法(ダルマ)」
成都のストリートキッズ、ワンはある日、チベット人からデータキューブを運ぶ仕事を頼まれる。
しかし、渡す相手は現れず、見知らぬ外国人がそれを狙っていた。
中身ははたして?
バチカルピの中では意外に少ない直球のサイバーパンク。
アジアンな舞台設計はさすが。

・「パショ」
砂漠の村から都市に留学し、学問を修めて帰郷した青年。
しかし、村では彼のことは受け入れられず……

・「タマリスク・ハンター」
深刻な水不足に悩まされるアメリカ中西部。
長い根を張って、水を吸ってしまうタマリスクの伐採を生業にする男。

・「ポップ隊」
不老不死となった世界。
そこでは出産は違法であり、発見された女と子供はポップ隊によって処分されていた。
非常にグロテスクだけど、老いを醜く感じてしまう世界は現在の延長線上にあるよなぁ。

・「やわらかく」
はずみで妻を殺してしまった夫。
隣人に真相を話そうとするが……
非SF作品。

全体でお気に入りは、「ポケットのなかの法(ダルマ)」「フルーテッド・ガールズ」「カロリーマン」「タマリスク・ハンター」「イエローカードマン」「第六ポンプ」。
まぁ、ぶっちゃけ、みんないいですよ。21世紀のサイバーパンクのテストケースとして必読。
「フルーテッド・ガールズ」はエロくてやはり好きだな(笑)
「カロリーマン」「イエローカードマン」は『ねじまき少女』*2後に読むと、さらに飲み込みやすくなってたので、再読してよかった。
「タマリスク・ハンター」「第六ポンプ」は天災とかした人災で、絶望的な気分になるよなぁ。
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