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第九の日 (光文社文庫)
 
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第九の日 (光文社文庫) [文庫]

瀬名 秀明
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

イギリスで一人旅をつづけるケンイチが迷い込んだ「永遠の町」は、人間のいないロボットだけの町だった―。なぜ、ぼくたちは、痛みを感じないのか?心は、神の奇跡なのか?AIとロボティクスの近未来を描いて、瀬名秀明が永遠の命題に挑む、畢生の恋愛科学小説。憧れと驚き、そして歓び。思索の沃野を翔ける「物語」の力が、いま、世界を救う。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

瀬名 秀明
1968年、静岡県生まれ。’96年、東北大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。現在は、東北大学機械系の特任教授(SF機械工学企画担当)。’95年、『パラサイト・イヴ』で、第2回日本ホラー小説大賞を受賞。’98年、『BRAIN VALLEY』で、第19回日本SF大賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 413ページ
  • 出版社: 光文社 (2008/12/9)
  • ISBN-10: 4334745121
  • ISBN-13: 978-4334745127
  • 発売日: 2008/12/9
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
同氏著「デカルトの密室」の時系列に前後する短編集。
「メンツェルのチェスプレーヤー」
「モノー博士の島」
「第九の日」
「決闘」
からなります。

作中でも語られますが、4編通して貫かれる主題が「視点問題と自己命題と自由意志」です。
「デカルトの密室」では正直なところこれを突き詰め過ぎた結果、突き抜けて暴走、最終的に読者(というか私)を迷宮にいざなってしまった感は否めません。
(「デカルトの密室」がダメだと言っている訳ではありません、寧ろ後世に残すべき作品だと思うくらい好きです)
ですが、今作ではそれを押さえた上でエンターテイメント性を押し出した形になっているので楽しめます。
ミステリ風味の「メンツェルのチェスプレーヤー」、「モノー博士の島」からメインテーマである「第九の日」、「決闘」へとページを捲る手は止まりませんでした。

個人的ベストは「メンツェルのチェスプレーヤー」、その次に「決闘」です。
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5 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 この短編集には四作品が収録され、少なくとも最初の二作品「メンツェルのチェスプレイヤー」「モノー博士の島」は、推理小説の体裁を採っている。つまりは「誰がこの殺人の犯人か?」という謎が、ストーリーの骨子を形成している、ということだ。ただ、それはあくまでも「体裁を採っている」というだけのことである。「誰が・なんのために・いかにして」という犯人の行動は事後的に、なかば天啓めいた形で明かされるに過ぎず、読者に与えられる手がかりなどはないに等しい。いや、むしろあまりに古くさく、あからさますぎて、今時ジュブナイル以外でそんなトリックを披露する作家がいようとは思いもつかない、と言った方がいい。たぶん瀬名は、推理小説というものの現代性をさっぱり理解していないのだろう。読み慣れた読者なら、裏表紙の解説の内容及び、「メンツェルのチェスプレイヤー」冒頭における「マッキントッシュ」「GTR」などという“モノ”の名前の記述に対する「ケンイチ」という“人”の記述の「齟齬」という材料から、そこに何が隠されているかは容易に見抜けるだろう。つまりはその程度のトリックなのだ。 加えて問題は、もう一つの、そして複数の短編を貫くテーマ、「機械と心」の問題に関しても、推理小説の体裁と同様に稚拙きわまりない。「ケンイチ」が特殊な存在であることが文体から読み取れることは皆無である上、その存在性が重要な鍵を握ることも――少なくとも最初の二作品に限っては――ない(しかもその二作品があまりにつまらなすぎて残りの作品を読めずに閉じたほどである)。それどころか決まって舞台は通信不可能な状況で、外部からの情報入手がかなわない、というご都合主義がまかり通る。これもまた「ケンイチ」の存在を平凡なものにする要因である。「……気がした」とか「ぼくは無意識のうちに……」といった記述が、このような設定の物語内に平気で登場するのも問題だ。つまり、この作品群には「ケンイチ」は無用な存在である。ただ唯一、「機械と心」というテーマを――うっすらと――感じさせるためにだけ登場しているというわけだ。しかも実に「薄味」なテーマである。それ以前にこんな「浅い」考察でこのテーマに何らかの解答を与えたとしても、インパクトはたかがしれたものである。これも含めて瀬名秀明の作品はことごとく詰めが甘いのだが、その中でも超一級の駄作であることは確かである。
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