同氏著「デカルトの密室」の時系列に前後する短編集。
「メンツェルのチェスプレーヤー」
「モノー博士の島」
「第九の日」
「決闘」
からなります。
作中でも語られますが、4編通して貫かれる主題が「視点問題と自己命題と自由意志」です。
「デカルトの密室」では正直なところこれを突き詰め過ぎた結果、突き抜けて暴走、最終的に読者(というか私)を迷宮にいざなってしまった感は否めません。
(「デカルトの密室」がダメだと言っている訳ではありません、寧ろ後世に残すべき作品だと思うくらい好きです)
ですが、今作ではそれを押さえた上でエンターテイメント性を押し出した形になっているので楽しめます。
ミステリ風味の「メンツェルのチェスプレーヤー」、「モノー博士の島」からメインテーマである「第九の日」、「決闘」へとページを捲る手は止まりませんでした。
個人的ベストは「メンツェルのチェスプレーヤー」、その次に「決闘」です。