以下、レビューにネタばれがあるので未読の方は注意してください!
3巻目では、ベア先生という素晴らしい伴侶を得た我らのジョーが、夫婦して「プラムフィールド」という孤児院を経営していきます。集まる子どもたちはどの子も個性的で、また普遍的な姿で描かれます。真剣に子どもたちに向き合う大人たちの悪戦苦闘も。立派な大人になった?テディやエイミーの様子もどこかくすぐったく、楽しく読めます。
この作品が優れた文学であるというのは、一つには、子どもたちの社会に起こる問題や、子どもであるからこそむき出しになる人間の感情の醜さ、弱さをしっかり描き、同じ問題にぶつかる現実の子どもたちが自分の悩みを正面から悩みぬく助けになってくれるからであると思います。
メグの夫・ジョンが亡くなった時、ある少年が言います。「ベア父さんは一番賢くて、テディ叔父さんは一番面白いけど、ジョン叔父さんは一番いい人だったな」すると別の子が「でも、世間をあっと言わせるようなことは何もしなかったんだろう?」と言います。これは人間の一つの本音ではあると思います。皆口には出さないだけで・・。それを正面から書くのがえらいと思います。そして、ベア先生が答えます。「いい人間であるということが、一番大切なことなんだよ」・・。
ここで学んだことは、いつまでもいつまでも私の胸に残るでしょう。プラムフィールドは、この本を読んだ人間すべてのふるさとなのですから。
ともあれ、「若草物語」を1巻しか読まないというのは非常にもったいない。デュマの「三銃士」もそうですが、続編はまた格別の面白さです。ぜひ4巻まで読みきってみてください!!話が面白いので、あっという間に読めますよ。