一世を風靡した思想書、と言ったらいいのだろうか。この大著の冗長な描写に付き合うのはくたびれる。
農業革命、産業革命に続く、第三の革命(波)が30年ほどの間に変革を完結するというのだが、第1刷発行が昭和55年だから、著者の目論見通りならもう第三の波は終わっていなければならない。
第三の波というのがなにか、というのをトフラーはもったいぶってなかなか切り出さない。ゆっくりと歴史の流れを概観していく。きっと1枚いくらの契約だったから、なるべく長く書きたかったんだろうね。
ここ最近の革命というと、情報革命なんて世間では言われるけれどトフラーはそれを第三の波と呼んでいるわけではない。第三の波のキーワードは、「農業」「産業(経済至上主義)」というわかりやすいものではなく、あえて言うならポスト経済至上主義というべき思考のものはみなこれにあたるらしい。と、読み取ったけれどいかがだろうか。トフラーははっきりそう書いてはいない。
効率主義、経済至上主義みたいなものが行きすぎれば必ず揺り戻しはあるわけだけれど、それら第三の波の力は、トフラーの考えたよりずっと限定的であったし、とても第一、第二の波に比肩しうるものではないように思う。