限定版付録「The Ghost Writer ゴーストライター」にのみレビューします。
これは正しくSF作品です。
世界観は本編読者にはおなじみの世界で、違和感を感じることはないと思います。
本編とは独立した短編としてよくまとめられており、美しく無機質で七女世界が抱える矛盾を残酷に表現しています。
生者が死者の世界すら自分たちに都合よく日常世界の延長として再構築・管理支配し、「日常の延長」を担保にした世界で生き物が抱える根源的な死の恐怖をわかりやすいかたちでお気軽に克服しようとする傲慢さと、でもそうせざるを得ない、それを望んでしまう「ひとの哀しみ」が伝わる物語だと思います。
死が終わりではない世界に生きる人々の人生の意味を問う佳作だと思います。
もしかしたらこの小品は、将来、映画化されるかもしれません。
なお本編は、いつもにまして日常が非日常に侵食されていますが、もちろんそんなことにはお構いなしのいつも通りのふたりです。