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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
傍観,
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レビュー対象商品: 笛吹川 (新潮文庫 ふ 5-2) (文庫)
甲府と石和の間を流れる笛吹川の土手の小屋に住む一家を六代にわたって描いた長編。「お屋形様」(武田家)との関わりによって、家族が次々に死に、殺される顛末が描かれているのだけれど、深沢氏の筆致は淡々としていて、心理や感情を排して傍観者として見つめている。そのヒューマニズム臭くないところがとても好きだ。生きていく上で生じるいざこざやズレを人間の大きな流れの中にある「営み」として無言のうちに肯定されているようで緩やかな気持ちになる。
3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
解釈を拒絶するもの,
By twi (川崎市高津区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 笛吹川 (新潮文庫 ふ 5-2) (文庫)
深沢七郎は、風流夢譚事件や、いきなり曳船で今川焼屋を始めるなどの奇行のゆえか、キワモノ作家と思われているふしがある。 とんでもない誤解であり、川端、三島、谷崎に匹敵する作家だった。 すくなくとも三島よりは遥かに上だった。 彼の代表作がこの作品だ。最高傑作は幾つかの短編だと思われるが、この作品には深沢のメイン・テーマが全て描かれていると思う。 また深沢というと人間滅亡教だが、それは思想家としての深沢であり、芸術家と しての深沢は人間滅亡教よりも遥かに大きい。 この作品を読むと、いつも彼の愛犬のエピソードを思い出してしまう。 愛犬が出産時に死んでしまった時、彼は獣医に元気に産まれた仔犬を全部安楽死 させてくれと頼むのだ。母犬が死んでも子犬は育つと獣医がいくら説得しても、 深沢はワアワア泣きながら安楽死を頼み込むのだ。薄情ゆえではない。むしろ逆だ。 これが深沢七郎なのだとしか言いようが無い感受性である。
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