先日出版された同著者の『「感謝」と「謝罪」』に引き続き、中国人/中国文化を言語面から考察できる楽しい書物がこのたび発刊されました。
本書を読んでまず感じたことは、中国人と日本人は笑いのツボが違うということでした。社会を風刺し、政治を批判することを恐れず、自他虐ともに受け入れ、ともに抱腹絶倒して喜怒哀楽を分かち合う・・・中国ジョークは単なるダジャレとは異なり、奥が深いという印象を受けました。
本書を読めば、中国語を知らない人でも中国人たるものをかなり理解できると思いますが、中国語学習経験者ならば、韻やリズム感など、言語的/文学的にも相当凝っていることを痛感できます。
中国人を笑わせ、仲良くなるには、自分の意見や意思を確立していないと、彼らを満足させられるジョークは生み出せないと思いました。日本人にとってキツイと思うようなジョークが多いですが、ジョークは大衆の本音であり、文化であり、性格を表すものであることを意識すれば、中国人の実態がより鮮明に見えてくると思います。
原文と訳文を対比しながら最後まで楽しんで読める新書であることと、大衆レベルの笑いを知るには絶好の書物と感じたので★5つです。