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竹田教授の哲学講義21講―21世紀を読み解く
 
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竹田教授の哲学講義21講―21世紀を読み解く [単行本]

竹田 青嗣
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

竹田教授が早稲田の学生と徹底討論。反哲学の時代に、新しい息吹が躍る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

竹田 青嗣
1947年大阪生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現、早稲田大学国際教養学部教授。文芸評論、思想評論とともに、実存論的な人間論を中心として哲学活動を続ける。哲学的思考の原理論としての欲望論哲学を構想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 358ページ
  • 出版社: みやび出版 (2011/03)
  • ISBN-10: 443415432X
  • ISBN-13: 978-4434154324
  • 発売日: 2011/03
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By kisobe
ギリシャ(プラトン)から現代(ハイデガー)まで並んでいるので、一見よくある学説を並べただけの哲学の教科書かと思うと、とんでもない。 これまで著者が展開してきた、さまざまの哲学者に対する斬新かつおそろしく説得力ある見解が本書に凝縮され、欲望論あるいは欲望相関といった考え方を一本の縦糸として、もはやひとつの体系をなしている言ってもいいかもしれない。

およそ現代という時代に哲学書を読んでみようという人間なら、なんとか個人的にもよりよく生き、世の中もよりよくしたいと思っているはずだ。そして哲学はそれに何ができるのか、と問うている人は多いはず。哲学オタクでもなくアカデミズムの申し子でもない、普通の読書家、学生、市民のそうした問いや疑問や願いに、これほど広い射程で過不足なく答えてくれる本があっただろうか。

著者が評価するヘーゲル、ニーチェ、フッサール、後期ヴィトゲンシュタイン等の説明はもちろん興味深いが、逆に言語哲学やポストモダン思想等の批判を通して、現代という時代とその哲学の困難というものがひしひしと伝わってくる。何かの解があるのではないかと哲学の森に入ってみたものの、踏み迷っている人は多いと思う。そういう人はとりあえず本書を手にとってみることをお勧めする。

過去の哲学思想に対する著者のような核心的な掴みは、はっきり言って誰にでもできることではないかもしれない。しかし少なくとも思想「業界」の人々は、難解だから深淵(p.239)と有り難がるいわば知的怠慢とはきっぱり別れを告げ、伝わる哲学を心がけてほしいと一読書家としては心から願う。18〜19世紀のように哲学がごくごく一部のエリートのものだった時代は終わったのだから。

最後に、とても気に入った言葉。「哲学の優れた原理は、読み手の精神に入り込めば一生住みつき、その人間の思考を聡明にする」(著者あとがき p.357)
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竹田青嗣氏がその該博な知識を基に近代哲学の勇者の本質を縦横無尽に駆使し骨太に展開していくそのグルーブ感に感銘を受けた。内田樹氏のためらいの倫理学―戦争・性・物語 (角川文庫)を読んだ時の興奮と同質の興奮を感じた。哲学の原理を身につければその人の思考を聡明にする。今こそ近代哲学の復権の時代だ。価値相対主義から脱し「ほんとう」を目指すべく真摯に現代人が取り組むべきと考える。最早シニシズムの時代を終わらせるために、現代人は力強く近代哲学の勇者を手本に歩いていくべきだ(但し、憲法における基本的人権は個人の尊厳を原則として、価値相対主義でなければならない)。
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 大学時代にカントを勉強したので、やはりカントに関する叙述が気になりました。特に「最高善」(197頁以降)の記述なんかどうでしょ? 
 カントにとって道徳原理は自律的原理なんで、最高善といった理想理念の「ための」道徳行為ではないはず。最高善は逆に最後に登場する信仰の対象で、道徳的に行為したら希望してもよい対象じゃなかったのかな?ただカントの思想発展の中で最高善を道徳原理にしようとした時期もあったので何ともいえないのかな?ただあまりにもヘーゲルのカント批判(最高善に関する)を踏襲しすぎているような気もするけど・・ 理想理念は一つではないから、そこでまた対立が生じてしまうというヘーゲルのカント批判(199頁)は、ヘーゲルの相互承認へと至る道の過程では重要な批判なので、やはりはずせなかったのかな??
 もう一つ、カントの「物自体」に対する理解。どうしてもプラウスの解釈を思い出してしまう。もう20年も前の著書だった思うけど。ding an sich selbst とカントは表現しているという。selbstはalsの意味で。物(ding)をそれ自体(an sich)として(selbst)として認識できないと言っているのであって、「物自体」といった何か背後にある世界を前提にしているのではないという解釈。解釈史のスキャンダルとまでいったプラウスの著書を思い出してしまいました。
 そうすると竹田氏の基本的スタンスとも矛盾しないように思えるのだが、やはりカントの物自体の概念を「向こう側に背後としてあるような世界」として解釈して批判しておかないと、次のステップに進めなかったのだろうか。
 こういった具合にそれぞれの専門からたくさんの批判が予想される著書ですが、個々の思想内容が大きなお話の中にしっかり位置づけられているので、思想全体が何を求めてきたのかがよく分かる。やっぱり星五つかな?
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