廃品回収屋に捨てられていた竜一と竜二の双子の兄弟。
養父母は2人を家畜のようにコキ使い虐待を続け、世間の人たちは
兄弟2人を蔑んだ目で見ていた。
「俺たち兄弟はコインの<表>と<裏>だ。」
兄の竜一は養父母を殺害し出奔。別人になりすまし、闇の世界で
成り上がろうとする。弟の竜二は、東大卒業後運輸省のキャリアとなり、
表の世界でのし上ろうとする。兄弟2人の野望は「君臨すること」。
この設定、どうも既視感があると思ったら、『サンクチュアリ』と
同じですね(^^;
それでも物語の設定はすごいし、竜一のキャラには凄みがある。
しかし、ものすごく残念な事も2点あります。
ひとつめは、物語が竜一の思惑通り都合良く進み過ぎる事。
竜一の企てはすべてが成功し、野望の為に人を裏切り騙すが、
自分が裏切られたり騙されたりする事はありません。
都合よくパトロンも現れ、追い詰められたりする事も無い。
しかしそれは、波乱が無い、という事でもあります。
2つめは、弟の竜二のキャラが凡庸なこと。
コインの<裏>の竜一の心の闇がこれほど深いのなら、対をなす<表>の
竜二のキャラをもっともっと磨かなければならないと思う。
竜二の弱さや受身さを情け無く感じました。
568ページも使って、これは無いのではなかろうか?
と、思わざるをえません。